【銀魂】副長補佐は、仲間思いで…【土方十四郎】

第六十九訓　　最悪な親子の再会 ページ28

貴『ここか。』



その頃Aは倉庫に着いていた。



Aは倉庫の扉に手をかけ、左手で刀の柄を握った。





ｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞ




少しずつ重い扉を開けて、中に入った。



中にはいくつか大きなコンテナがあり、左右に大きな扉があった。



Aは中央に向かって歩き、止まった。



そして、



貴『前田秀次郎！どこだ！』



倉庫全体に響くぐらいの大きな声で前田の居場所を見つけようとした。



が、どうやら意味はなかったようだ。









？『おかしいな、俺が呼んだのは副長だったんだがな。』









後ろからの殺気を帯びた刀をAは刀を抜き、防いだ。



Aはその反動で少し後ろに下がった。



目の前に居たのは、



貴『久しぶりだな、前田秀次郎。』



刀を下ろし、Aは１０ｍ程前方向に居る人間の名前を呼んだ。



前『何だ、もう呼ばないのか。父さんと。』



冷たい笑みを浮かべながら、前田は言った。



貴『私はアンタを親だと思ったことはない。』



お前に聞きたいことがある、そうAは言葉を繋いだ。



貴『私が“あれ”に気付かずに、土方がここに来ていたら、



　 どうするつもりだった？』



Aは目を鋭くし、力を強くして聞いた。



前『それだったら土方を殺し、真選組と共にお前を潰してたな。』



貴『つまり、私を潰す為だけに。真選組も巻き込むと？』



Aの質問に前田は呆れた様子で、



前『お前とお前を拾った真選組が憎かった。だから潰す。



　 当たり前だろう。』



Aはその言葉を聞いて、ｷﾞﾘﾘｯと歯斬りをしていた。



貴『だからアンタは嫌いなんだ。』



小さくそう呟いた。

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