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好きなはずなのにな。分からないことがまだ沢山ある。きっと、それは良く見ていないからではなくて、良く見ようとしないからなのであろう。
原因は何となく分かってる。
……、他の男切れば、問題ないんだろうな。
きっと。
恋愛感情を抱いているのはこの世でたった1人だけ。そう胸を張って言えるけれど、大金を稼ぐには男が必要で、今更昼間のレディには満足出来ないほど、『普通』が分からなくなってしまっていた。
なりたくてなった訳じゃないんだけどさ。
……って、誰だってそうか。
金さえあれば。
余裕さえあれば。
幸せさえあればきっと、誰だって普通になれる。
「A」
「あー……、なに？ どうしたの？ 欲しいものでも見つかった？」
「……ものでは無いかもしれないんだけど」
物じゃないなんて、お金がかからない分お財布的にはありがたいが、その分価値はきっとその人にしか分からないものだ。
それも難しいんだよね……。
「……、」
スっとそまちゃの分厚い指先が頬を撫でてくる。その意味はなんなのか、まだ分からなくてごくんと生唾を飲んだ。
「っ」
「……その日、一緒にいてほしい」
「え、それだけ？？ ……そんなの、毎日してるじゃん、もっと特別な事じゃなくていいの？」
「それが1番特別だから」
「っ、」
多分、彼にそんなつもりは無い。
きっと私という存在が『特別だよ』と言っているんだと思う。理解はできる。
けれど、汚れてしまった私には『普通の関係は出来ないよ』と捉えてしまった。
「……、そか、」
「その日忙しいなら全然、別の日でもいいし」
「ううん。開けてるよ、ちゃんと」
「ありがとう」
「そんな、……普通でしょ、」
普通なんてもう分かってもないくせに、なりたがってる。だっせぇ、だっせぇこの心がウザくて自分で刺殺してしまいたかった。
いつ、『普通』に戻れるのさ。
まるで帰り道のない一方通行の場所まで来てしまったような気分だ。
死にそう。
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すずか(プロフ) - 初コメ失礼致します。つい最近Stellar様の作品に出会い、この狭い夢小説界隈に騎士様の小説をこんなに書いてこんなに人気になっている方がいるのだと感動していました。これから影ながら応援させて頂きます！ (2月9日 20時) (
レス) @page7 id: 424cc973e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Stellar | 作成日時：2024年2月9日 14時
