WEST家にやって来た女の子～4～ (ページ10)

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あなたページ10

皆さんそれぞれ違うことをしているらしく、

リビングには神山さんしかいなかった。

タイミングが良かったような

悪かったような...

神「これでも飲んで、

皆集まるまで待っとてな〜

はい、濵ちゃんの分」

神山さんは、温かいお茶を

私と濵田さんの前に置いた。

濵「ありがと〜」

蘭「あ、ありがとうございます...」

濵田さんは「大丈夫」と言っていたのですが、

自分の中でどう皆さんと接したら良いのか

分からなくなっていて、重い雰囲気になる...

その時、

重「ふぅ〜!スッキリした〜!!」

重岡さんがお風呂から戻ってきた。

重「あっ!蘭ちゃん!!良かった〜...

部屋から出て来てくれたんやね!」

蘭「っ...」

重「あ〜!無理して喋らんでええよ!!

それより、痛い所とか無い?大丈夫??」

重岡さんが私を心配そうな顔で見る。

私の頬には、気付かない内に涙が流れていた。

重「えっ!?ちょ!なんで泣いてるん!!?」

蘭「し、重岡さんが優しすぎるからです...」

重「えっ?俺、別、優しい事してへんで??」

蘭「だって...だって...」

重「「家族」やもん。」

蘭「えっ...?」

重岡さんの言葉に驚いた。

今、「家族」って...

重「この家におる皆、血は繋がってないけど

家族みたいなもんやろ?

もちろん、蘭ちゃんも!」

重岡さんはえくぼを作り笑った。

「家族」って言われた事がほとんど無くて、

正直戸惑ったんですが

その笑顔を見ていると、自然と笑顔になれた

重「そう言えば、他は?

俺、腹減ったんやけど〜」

濵「そう言えば、まだ来てないな〜...」

神「皆、まだ部屋やない?」

重「え〜!腹減った〜!!」

神「なら、しげと濵ちゃんで

呼びに行ってきて〜

俺、準備しとくから」

重「え〜...面倒くさ...」

神「なら、しげだけ晩飯抜きやで?」

重「行きます。」

神「それでよろしい。

なら、頑張って〜」

(こんな楽しい雰囲気の中に

私が入っていいんてしょうか...)

とても不安になったんですが

神山さんに

「蘭ちゃんも少し手伝いお願い出来るかな?」

と、言われたらそんな気持ちも

一瞬でどこかに消えていた。