君との日常

＊ ページ45

Aとお別れをして１ヶ月。


お別れしてすぐは調子を落としたけど、

空からめちゃくちゃ怒られてる気がして、

しまいには夢の中でAに

｢これだから幸太郎はっ！目が離せないんだから！｣

って怒られて。


次の日から勝手にバットがでるみたいで。




瑞季がご飯に誘ってきたから、今日の夜は2人でご飯に。



最近どう？とか、彼氏がさぁーとか。


なんだか小さい頃のあの頃に戻った感じ。



瑞季｢で？あんた好きな人いないん？｣



『え、俺？』


他に誰と話してんの、とシーザーサラダを大きな口で食べた瑞季。


『俺は…』


瑞季｢だろうなーって思う人はいるよ。





Aは彼氏出来たことなかったねぇ｣


『そんなこと本人いない所で言わないの！』


瑞季｢あの人のことなんだからそこら辺で笑いながら聞いてるよ｣



そうだとは思うけど…



『ならいいんだけど…』


瑞季｢10年ぐらい片思いしてたんよ、あの人｣


『へー、意外。』


瑞季｢もっと聞いてこないの？？誰？？とか、どんな人？とか。｣


『あんまり食い気味で聞いても…』


はぁ…と大きな大きなため息をついたA。



瑞季｢聞いてみて、いいから。｣


『…どんな人？』



うん、よし、話してやろう。

と、背筋を立て直して話しだす瑞季。


瑞季｢Aが言うには、何事にも一生懸命な人で、マイペースな人なんだって。

でね、その人には大好きなことがあって、それに夢中だから告白しても迷惑になると思ってできなかったんだって｣


『へー…で、誰なの？』


瑞季｢はぁ？まだわかんないのー？｣



『だってそんだけじゃ。』



瑞季｢幸太郎、あんただよ。

A、ずっと幸太郎のことが好きだったの。｣



｢遅いよ、幸太郎。

幸太郎、ほんとに鈍感なんだからっ！

そんな幸太郎も、大好きでした｣




今、微かに。

だけど確実に、Aの声が聞こえた。









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