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18*彼氏 ページ14

*病気系です。





一瞬の出来事だった。



手を振って楽しそうに走ってくる彼女、今日も笑顔いっぱい。


久しぶりで、楽しくデートする予定だった。

なのに。




Aの姿が、一瞬で消えた。


そして響くたくさんの悲鳴。



『A!!!!!!』


群がる人を押しのけて。


『おい!A!しっかりしろよ!なぁ!起きろって!』




道端で倒れ込んで、意識がないA。


吐血……



車道じゃなかったことだけが1番の救いだった。



通行人「私看護師です。失礼します。」


立ちすくむ僕と、救急車を呼ぶ通行人の人、AEDを探しに行く通行人の人、近くにいた看護師さん。


通行人「あの、彼氏さんですか?」


『あっ、はい』


通行人「救急車、もうすぐ来ますので同行お願いします」





意識はない。脈もない。痙攣を起こしている。



ピーポーピーポー



どんどん近くなっていくサイレン。



10分前まではあんなに幸せだったのに。








集中治療室の前。



俺はただひたすら待った。



門限なんて関係ない。


俺が怒られればいいだけ。


Aの命が1番だ。







どれだけ経ったのだろうか。


目が覚めると、毛布がかけられていて。

外は明るかった。




母「輝星くん?」


『お母さん…Aは、Aは大丈夫なんですか!?』



Aのお母さん。


母「病室に行ってから話そうか。」



倒れそうな俺の背中を支えながら歩いてくれるAのお母さん。



病室に入ると、そこには真っ青な顔をして、たくさんの管に繋がれたAの姿があった。



そんなAの姿を見て、僕は涙が溢れてきた。



母「輝星くん、大事な話があるの。


Aはね、今年の4月ぐらいから脳に悪性の腫瘍が見つかったの。

見つかった時はもう遅かった。


もう余命あと長くて3ヶ月って。

その時に言われたの。」



今はもう7月。


信じたくない。絶対信じない。


母「A、よくがんばったね」


Aの頭を撫でながら優しそうな顔で、でも目に涙をためて言うAのお母さん。




『A、A…なぁ、嘘だろ?嘘って言ってよ…


俺まだAとしたいこと沢山あるよ。まだまだ活躍してるところ見てほしいよ。なんで隠してたの?もっとたくさん一緒にいれたじゃん…俺Aのためならなんでもするよ…

だからお願い…死なないでよ」




そっとAが目を開けた。

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オむライス(プロフ) - はるちゅんさん» イメージ通りで良かったです! (2019年9月1日 0時) (レス) id: e648f2af03 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - ありがとうございます!そうそう、こんな感じ…です!!最強にイメージ通りです!←日本語おかしい 本当にありがとうございましたっ! (2019年8月31日 23時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)
オむライス(プロフ) - はるちゅんさん» 了解です!亡くなる系こうせくんので書いたので、すこし話挟んで載せます!リクエストありがとうございます! (2019年8月16日 9時) (レス) id: e648f2af03 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - って感じ?かな?でもよくわからなくなりました!どんなシチュエーションかはおまかせします。 (2019年8月16日 9時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - オむライスさん» バットだけどちょいハッピーですかね…例えばきよみーはこっちが好きだったけどこっちは事故死とかで死んじゃうけど、最後に手紙で想いが伝わる… (2019年8月16日 9時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:オむライス | 作成日時:2019年8月6日 16時

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