5 ページ7
No.side
「新野先生、いらっしゃいますか?」
「おや、利吉くん。どうされました?」
「あの…先生にみていただきたい怪我人がいまして。」
「怪我人、それは大変だ。早くこちらに。」
怪我人と聞いて急いで布団を用意する校医。敷かれた布団の上に忍者は、包まれているモノを置いた。
「この風呂敷は…」
「あ、それは……」
忍者が静止する声も聞かずに校医は風呂敷を剥がした。風呂敷の下から顔を出したのは血だらけになった少女。
しかし、その顔はとても美しく、珍しい髪色が目を引いた。
「この子は…!」
「……天人族、みたいです。何かから必死に逃げていたようでわたしが声をかけた時も怯えるように攻撃してきて…」
「天人族……生き残りがいたんですね。しかし、クロハツ城からここまでかなり遠いはず。」
「そうなんですよ。どうやってここまで来たんでしょう。」
「そんなことよりひどい怪我だ。早く処置をしよう。」
「お願いします。」
校医は救急箱を開けて治療を始めた。
.
「新野先生、保健委員会委員長の善法寺伊作です。失礼します。」
「ちょ、ちょっと伊作くん!ちょっと待って!」
「え……?」
返事を聞く前に戸を開けた保健委員会委員長の善法寺伊作は、自身の目に見える光景を理解して驚いた。
「え、その子…!天人族n((」
「伊作くん!ちょっとこっちへ!」
大きな声を出そうとした善法寺伊作の口を押えて利吉は、医務室の奥へと引きずり込んだ。
「いいか、このことは誰にも言うなよ。天人族がいるなんて知られたら大変なことになる。」
「わ、分かりました……でも、その子なんでそんなにひどい怪我を…」
「おそらく、クロハツ城から逃げてきたんだろう。君もあの噂は知っているだろう?」
「……はい。新野先生、ぼくもお手伝いします。」
「ありがとう。」
善法寺伊作はそれ以上は何も聞かなかった。事情を聞くよりも先に怪我の状態を見て、危険な状態だと思ったからだろう。
「彼女は、助かりますか?」
「ひどい状態だが、かろうじて息はある。生きられたとしても数日は目を覚まさないだろうね。」
「どうしましょうか。医務室に寝かしておくわけにもいかないですし…」
「利吉くん、学園長先生にこのことをお話して空いている部屋を貸してもらえないか聞いてきてくれないかい?」
「分かりました。」
33人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すずは(プロフ) - れいらさん» コメントありがとうございます!上手く説明できるか分かりませんが、一応説明してみます…コメントの名前が書いてある横の(プロフ)という所を押してもらうと、その人のプロフィールに飛びます。そのページにメッセージを送るという所があるので、やってみて下さい! (2023年1月7日 20時) (レス) id: 2f649bb5f7 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - こんにちは魔法使いは救いを求める 拝見してる者です!続き見たいのですがTwitterをとっていなくて恋夏さんツクのメッセージご利用くださいと言っておりますがそれすらもわからない初心者でして…教えて頂けないでしょうか?万が一言葉で伝えるのが難しい場合は調べます (2023年1月7日 20時) (レス) id: 62b1690a8f (このIDを非表示/違反報告)
すずは(プロフ) - 恋夏さん» コメントありがとうございます!リンクに飛べない理由は私もちょっと分かんなくて…ユーザー名は@SUZUHA_yumeなので、Twitterで検索していただければ大丈夫だと思います。それでも出来なければ、占いツクールのメッセージをご利用ください。 (2022年11月12日 9時) (レス) id: 2f649bb5f7 (このIDを非表示/違反報告)
恋夏(プロフ) - こんにちは!魔法使いは救いを求める、面白いです!続きを拝読させていただきたいのですが、Twitterアカウントのリンク?クリックしてもページに飛ばなくて…どうしたら良いでしょうか?すみません占ツクは初心者でして💦 (2022年11月12日 8時) (レス) id: 57259ef5e6 (このIDを非表示/違反報告)
すずは(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!夢主ちゃん、皆と仲良くなれるといいですね。Twitterをやっていない方には占いツクールのメッセージにて返信をさせていただこうと思っております。よろしければ、一言お声がけ下さい。 (2022年10月31日 20時) (レス) id: 2f649bb5f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すずは | 作成日時:2022年8月20日 19時