魔法使いは救いを求める【忍たま乱太郎】

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6年生たちが後輩の次の行動で賭け事をしようと楽しんでいると、結論が出たのか6人ともこちらに歩いてきた。



｢コホン…泡沫Aさん、失礼しました。ぼくは3年は組の浦風藤内です。作法委員会に所属しています。｣

｢同じくは組の三反田数馬です。よろしくお願いします。｣

｢ぼくは3年い組の伊賀崎孫兵。こっちはペットのジュンコ。｣

｢3年ろ組の神崎左門だ！よろしく！｣

｢同じくろ組、次屋三之助。｣

｢お前ら、どこ向いてんだ！Aさんはこっちだ！あ、わたしはこいつらと同じくろ組の富松作兵衛です。｣

《泡沫Aです。よろしくお願いします。》



丁寧に自己紹介をしてくれた6人に対して私も笑顔で自己紹介をした。すると、横でなにやら争いが始まる。



｢ほーら、言っただろ。3年は大丈夫だって。お前の負けだな。｣

｢あぁ？おれは大丈夫じゃないとは言ってねぇだろ。｣

｢負け惜しみか？｣

｢なんだと…？｣

｢まずい…！珍しく仲良くしてると思ったらもう限界みたいだ。｣

｢先輩方！喧嘩するなら別の場所でしてください！｣



私たちが和気あいあいとしている横でバチバチと火花を散らす食満さんと潮江さん。周りもまたかという感じで避難を始めている。

あら、そんなくだらないことで喧嘩する？というか、いつもの事っぽいな。実は仲悪い？



｢食満留三郎先輩と潮江文次郎先輩は犬猿の仲と言われるほど仲が悪いんです。Aさんも巻き込まれないうちに早く逃げましょう。｣

｢飼育小屋だけは絶対に壊さないで下さいね！！｣

｢こっちに行くぞー！！｣

｢いや、あっちだー！！｣

｢バラバラに動くな！！｣

《あの縄はなんですか？》

｢あぁ、あれは2人がとんでもなく方向音痴なのでいつも作兵衛がああやって縄を持ってコントロールしてるんです。｣



富松さんと神崎さんと次屋さんを繋ぐ縄はいつまでも緩むことがない。あれをいつもやってるとは、随分と骨が折れそうだ。



｢どうやら、飼育小屋の紹介はまた今度になりそうです。ここは、ぼくたち生物委員会が管理しているから暇になったらいつでも来てください。｣

｢ギンギーン！！！｣

｢勝負だー！！｣

｢Aさん、校舎の方に行こう。こっちだよ。｣



善法寺さんに手を引かれて私は校舎の方へと走る。

お2人をあのまま置いていってもいいのか聞こうとしたが、2人は目の前の相手しか見えていないようなので放っておいても大丈夫だろう。

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