魔法使いは救いを求める【忍たま乱太郎】

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｢Aちゃん、他は何か気になることある？｣

《あのくるくる回しているのはなんですか？》

｢あぁ、あれは…｣

｢いい着眼点だな！では、この平滝夜叉丸が直々に紹介してやろう！｣



私が指さした途端にとても嬉しそうに語り出した平滝夜叉丸？さん。別に説明してくれるなら誰でもいいが、面白そうなので聞いてみることにした。



｢これは、戦輪の輪子！わたしの最も得意な武器であり、相棒である！わたしはこの輪子とともに武道大会で優勝したこともあるのだ！｣

《すごいですね。》

｢そうだろう、そうだろう！この平滝夜叉丸は、学年一成績優秀で武道の成績も一番！そして、何よりこの美貌！！学年一、いや学園一…！｣

｢おい、いつの間にか自分の自慢話しかしてねぇじゃねぇか。戦輪の説明をしろ、戦輪の。｣

｢ちょっと待て、優秀さなら私の方が上だろう。もちろん、容姿もな！なんて言ったって、わたしは忍術学園のアイドルなのだから！｣



私は戦輪の話を振っただけなのだが、いつしか綺麗な顔の2人が自分のことでもめ出してしまった。



｢輪子に…ユリコ……ぶふっ！｣

｢守一郎は、何を笑っているんだ？｣

｢あ、いつもの事なんで気にしないで下さーい。それよりも、ここには何をしに？｣

｢彼女に学園を紹介して回っているんだけど…｣

｢なるほど。どう？Aちゃん、楽しい？｣



2人は自慢話で言い合い。1人はなにかにツボってて、1人は穴を掘りに行った。

本当にこれがいつもの事なのか？というか、ここの皆、顔良すぎだろ。私からしたらどっちも美貌だわ。


そんなことを思いながら、私はタカ丸さんの問いかけに頷いた。すると、どこからか顔が2つ急接近してきた。



｢おい！天人族！お前から見てどちらの方が美しいと思う！？｣

｢第三者の意見を！！｣

｢はぁ…A、適当でいいから答えてやってくれ。｣



ずいっと迫られた私は思わず後退る。期待した眼差しを向けられ、ここは正直になることにした。



《成績については分かりかねますが、容姿でいえばどちらも美しくてかっこいいと思います。》

｢おいおい、気を使わなくてもいいんだぞ…｣

《本心ですよ。》



私は少し頬を染めてニコリと微笑む。この顔を見て、2人は固まってしまった。



｢……ま、まぁ…今回は引き分けということにしておこう。｣

｢そ、そうだな……｣

｢今のはAちゃんの勝ちだね。｣

｢｢引き分けです！！｣｣

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