魔法使いは救いを求める【忍たま乱太郎】

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｢次はわたしだな。六年ろ組、七松小平太だ！そんで、隣がクラスメイトの中在家長次！｣

｢もそ…｣



中在家さん、体でかいくせに声ちっさ…。七松さんと声量足して２で割った方がいいんじゃない？ま、聞こえるから問題ないけど。



《泡沫Aです。よろしくお願いします。》

｢よろしくな！｣



七松さんは私の肩をガシッと掴んで歯をみせて笑う。とてもいい笑顔だが、陽気な人ほど恐ろしいってのは常識だからな。気をつけよ。



｢学園長、六年生にこんなことさせてたんですか？｣

｢いかに相手に気づかれずに行動できるか、いい訓練になると思ってな。今回は失敗に終わったようじゃが。｣

｢いや、我ら教師陣が気づいてなかったんです。十分成功と言えるでしょう。｣

｢しかし、その中でも気づいた泡沫さんは素晴らしいですね。なにかやっていたんですか？｣

《そんな大したことはしていません。》



私ができるのは簡単な護身術程度だ。この人たちのように仕事のためにやっていたわけじゃない。だから、そんなに褒められても困るのだが…



｢お前、なんか強そうだな。よし！怪我が治ったらわたしと手合わせしてくれ！｣

｢小平太ずるいぞ！俺も勝負させろ！｣

｢剣術や体術はやったことはあるか？その実力を見せてもらいたい。｣

｢ちょっと3人とも、また怪我させるつもり？危ないことはやらせちゃダメだよ！｣

《私は全然かまいませんよ。》

｢えっ｣

｢じゃあ約束な！｣

｢絶対に勝ってやる！｣

｢楽しみだ。｣



体を動かすのは嫌いじゃないし、ぶっちゃけ忍者と戦ってみたいのが本音だ。怪我なんてさっさと治して忍者屋敷を探検したい！



｢まぁ、まずはその怪我を治さなきゃいけませんね。もう用がなければ、診察の続きをしたいのですが。｣

｢そうじゃな。ここでの生活は同じ女性である山本シナ先生に世話になるといい。山本シナ先生、頼みましたぞ。｣

｢はい、お任せ下さい。｣



くノ一教室の先生は簡潔に返事をして、他の人達は一礼して外へ出ていこうとした、その瞬間……



｢あー！！！｣

『！？』

｢どうしたんだ、小松田くん。そんな大きな声を出して。｣



立ち上がったはずの事務員の小松田さんが思い出したかのようにいきなり大声を上げた。



｢泡沫Aさん！｣



ぐるんとこちらを振り向いた小松田さんがガシッと私の肩を掴む。何事かと息を呑んで次の言葉を待っていると……




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