魔法使いは救いを求める【忍たま乱太郎】

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｢これでここにいる全員の紹介は終わったな。他の生徒にはわしらから話を通しておこう。今は、体を休めることに専念するように。｣

｢新野先生、彼女の容態は。｣

｢外傷がひどいですね。内蔵もかなり傷ついていますし、裸足で歩いていたためか足の裏もただれてしまっています。幸いにも骨は無事のようですが。あとは……｣


この学校の医者だという新野先生は、私の体を見て少し言いにくそうにした。その理由が分からなくて、私は首を傾げた。


｢…………足と手の爪が全て剥がされています。｣

｢なんだって…！？｣

｢もしかして……｣

｢それに、喉も潰されてしまっているようで声が出るようになるまで数日はかかるかと。｣

｢ひどいな……｣


あぁ、明らかに拷問された後だから言いにくかったのね。そんなの気にしなくていいのに。忍者は拷問とかしないのかな？別に珍しくもないと思うけど…


｢分かった。しばらくは、生徒は近づかないように指示するように。｣

｢分かりました。｣

｢それでは、もう彼女を休ませてあげましょう。｣

｢そうですね。｣


解散の雰囲気になっているが、私はまだここにいる全員を紹介してもらっていないことに気づいて、近くの利吉さんの袖を掴んだ。



｢ん？どうした？｣

《屋根裏にいる方々の紹介はしないのですか？》

｢え、屋根裏？｣

｢おぉ！気づいておったか。出てきていいぞ。｣



学園長が私の問いかけに対して素晴らしい笑顔で嬉しそうに屋根裏に話しかけた。すると、上から5人の忍者が降ってきた。

善法寺さんと同じ色の服を着ている。ということは全員六年生か。



｢皆いたの！？｣

｢お前らそんなとこで何をしてるんだ。｣

｢わたしたちは学園長命令で屋根裏から彼女を監視するように言われていたのです。気づかれていたとは思いませんでした。｣

｢おぬしはいつから気づいていたんじゃ？｣

《先生方が来る少し前です。》

｢最初からだな。｣

｢そうか〜、気づかれてたのか。お前、なかなかやるな！｣



善法寺さんとは違ったオーラをまとった六年生たち。この人たちからは敵意は感じないが、なにやら疑われている気がする。

当たり前といったら当たり前なのだが、先生方に認めていただいたのだから生徒にも認めて欲しいものだ。



｢それでは、わたしたちも自己紹介をしようか。わたしは、六年い組の立花仙蔵だ。よろしく。｣

｢同じく六年い組、潮江文次郎。｣

｢おれは伊作と同じ六年は組の食満留三郎だ。｣

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