#30 ページ38
「それをなんとかするのがお前らの仕事だろうが！！」
声を荒らげるジャン。当たり前だろう。自分の指揮で仲間が死んだと思い込んでいるから。
ヒュオオォオオ
『？！』
「伏せろ！！」
ﾄﾞｵｵォオオ
破壊された窓の外から、数体の巨人が中を覗き込もうとしていた。それを見た兵士達は、
「早く！」「中に...！」「ミカサはどこへ行ったんだ！！」「よせ！一斉には出れない!」
と口々に言う。
そして衝撃の一言。
「ミカサはとっくにガスを切らして食われてるよ！！」
あぁ...。あっけなさすぎる..。エレンも名前も知らなかったあいつもミカサもいなくなってしまった....。
頭が痛い。もう挫けそう。
恐怖をきたす補給兵と訓練兵たちは、助かろうと我先に行動しようとする。
頭を押さえながら視線を移すとそんな中何かを決意したジャンがブレードをとった。
するとふいに巨人の顔に別の巨人の拳がのめり込む。
アアァアァアァアアァと雄叫びを上げた。
「は...！？ありゃ..何だ...？」
私は目を見開きながら後ずさる。そして唖然と見上げていたその瞬間____
「ーーー！？ミカサッ..！？？」
ミカサ、コニー、アルミンが突入してきた。
ミ、ミカサ！！
私は思わず三人に駆け寄った。
『良かった...。良かった...。本当に..。』
誰だ。ミカサを勝手に殺したのは...。ふつふつと膨れ上がってくる怒り。
「危ねえ...もう空だ。」
「やったぞ...ギリギリ着いた...。」
バシバシとコニーはアルミンの背中を叩いた。
「痛い！！痛い！！」
叩かれた背中を擦るアルミンには目をくれずコニーが説明を始めた。
「みんな！！あの巨人は巨人を殺しまくる奇行種だ！！しかも俺たちには興味がねぇんだってよ！！アイツの周りをオレとミカサで排除して本部に群がる巨人の元まで誘導してきた！！アイツを上手いこと利用すれば俺たちはここから脱出できる!」
そう意気込むコニーに水を刺すジャン。
「...！？巨人を利用する？！巨人に助けてもらうだと...？そんな夢みたいな話...。」
そんな彼の言葉を遮るように
「夢じゃない！！」
そう力強くミカサは言い放った。
「奇行種でもなんでも構わない。ここであの巨人により長く暴れてもらう。それが現実的に私達が生き残る最善策。」
そう彼女は冷静に言った。
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天雪(プロフ) - 最初だけ読んだら『13日の金曜日』を思い出しました…まじで面白いです！ (2020年5月7日 22時) (
レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
りほ太郎(プロフ) - 千さん» 間違えました！直させて頂きます。ご指摘ありがとうございました！ (2017年7月29日 21時) (レス) id: 722aa0d309 (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - 質問よろしいでしょうか？＃３の「人に化けた人間」とは、どう言った意味なのでしょう？ (2017年7月16日 15時) (レス) id: c3a5a30d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りほ太郎 | 作成日時：2017年3月6日 0時
