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くねくね 弐 ページ4

Bを偶然通りかかったおじいさんの家に運んだ後、そのおじいさんから色々な話を聞かされた




「恐らくじゃが…こん子が見たのは『くねくね』じゃろうなぁ…」



「くねくね?」



「あぁ…この村にはもう出ないもんじゃと思っておったが…

くねくねっちゅうのは、田んぼに出てくる妖怪みたいなもんじゃな
体をタコのように曲げ、踊るんじゃ。で、そいつを双眼鏡やらでじっくり見ると呪われる

そして、これは本当か分からんが、くねくねは足が速い、とも言われておる」




呪われる……





「じゃあB……この男の子はどうなるんですか?」





クネクネクネクネと発しながら関節をあり得ない方向に曲げ、踊り狂うBを見る







「………もうこうなった以上はな…………あとで、田んぼに帰してやるのが一番じゃろう

安心せい。お前さんのせいじゃなか。B君は事故に遭ったんじゃ。な、誰も悪くなかった」






おじいさんの言葉を聞いて、自然に涙が溢れる






自分が田んぼを見ることを進めたからBがこうなったという罪悪感からなのか

Bがもう帰ってこないという寂しさからなのか

自分が襲われなくて良かったという安心からなのか








理由は分からないが、今はただおじいさんの優しさに触れていたい













次の日、今日は旅行の最終日



Bを田んぼに放し、車に乗る




心の中でBにお別れをした後、車を走らせる








「__い!_________!!後ろ!!」




「え?」






昨日のおじいさんが何か言っている。だがもう車は走らせているし、何を言っているのか分からない






まあ、でもきっと見送ってくれてるんだな。と思いトンネルを通る















.
















後ろから猛スピードで「白く揺れているモノ」迫ってきているとは知らずに……








――――――――くねくね【完】――――――――

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作者名:ゆっきー | 作成日時:2023年12月2日 23時

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