ホラー短編集 (ページ1)

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ひきこさん　壱ページ1

「Ａェェェェ～！！

「うわぁ！な、なあに、Ｂ君…」

公園でアイスを食べていると、Ｂ君がやってきていきなり飛びついてくる

一体何なんだろう…

何があったのか聞いてみると、どうやらＢ君は都市伝説を調べていたらしい

そして、とある都市伝説について書かれたページをすべて読み終わった後、

とてつもない寒気や恐怖に襲われ家を飛び出してきた、とのことだった

「寒気や恐怖？というか、Ｂ君、ホラー系苦手じゃなかった？」

「……だってよぉ…兄ちゃんと父さんが挑発するもんだから、つい…」

あぁ…Ｂ君は先を考えないからなぁ…

謎に納得した後さっきから思っていたことを話す

「理由は分かったけど、そのＢ君が見て怖くなった「都市伝説」ってなんて話？」

「確か……『ひきこさん』って話だった…」

ひきこさん…？

「なにそれ」

「？何がだ？」

「あ、いや、だから…ひきこさんってどんな話なの？」

「？ごめん……分かんない…忘れちゃった……」

「……………？そ、そう…」

なに？この凄い嫌な予感は…？不安だな…

気のせいだといいけど……………

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「Ａ！一緒に帰ろうぜ！」

あれから嫌な予感や事故などもなく、平和に過ごしていた

とある雨の日、Ｂ君と一緒に帰ることになり、Ｂ君と他愛のない話をしながら家に帰っていた

しかし、そんな時Ｂ君は川の向こうを指さし

「なぁ……あそこにいる人…」

と言っていた

指のさされた方を見ると、そこには雨が降っているのに傘をさしていない、

ボロボロになった白い着物、を着ている女性？だった

なんだか不気味だなぁ、と思いながらＢ君と一緒にその人を見る

「「！？」」

急にその人がグルんと頭をこちらの方に向け、ケタケタと笑っている

川の向こうとの距離は結構あるのに、その女の人は遠くの前にいるのに、その笑い声はまるで

僕たちの、真後ろから笑われているような

しかも、

その女の人は

口が耳まで裂け、目が信じられないほどつり上がっていた