紅茶とミルクをかき混ぜて。

最低 ページ32

一言で言うと最悪な１日だった翌日も、私の気分は最低だった。





「また来てるわ。」

「もう一押しないと無理な感じ。」





苦い物をジワリと感じる。


例えるならそう、砂糖やミルクなど、何も加えていないカカオみたいな。






刃のような言葉にじっと耐える私の唯一の救いは今日もカフェだった。



正しく言えば カフェで翼と会う事だけど。







でもたった一つ、昨日とは違う事があった。


千夏が何も言わなかったのだ。


私への悪口も言わなければ柳川さんに同意も表さない。



ただニコニコ笑っているだけで、ハッキリ言うと不気味だった。









「千夏も思うでしょ？」




柳川さんの隣に座っていた夏沢さんが言う。

同意を求めているものはお察しの通り、私への悪口だ。




「ん？そう？

あ、それよりこれ可愛くない？昨日買ったの。」




ほら、こんな風に。









「うわ、立花さんこっち見てるよ。」

「え、嫌なんですけど。」





心底嫌そうなあの子達の言葉に、心はズキリと痛む。


視線を自分のスカートに戻し、眉間にシワを寄せた。







辛い。


悪口を聞かずにあの子(千夏)の事を考えていた分、傷口が余計に染みる。





ギュッとスカートの裾を握り締めた。

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