紫の心中 ページ21
志麻side
し「…ふぅ、」
Aが倒れる前に、支えて近くのソファに寝かせる。
一定のリズムを刻んで、スヤスヤと眠るAを見るのは"何回目のことだろう"。
いや、何回というか……"久しぶりに見た"というのが正論だろうか。
長いまつ毛にぷるんとした唇。少し長めの茶髪は、部屋の明かりで照らされて、金色に輝いても見える。
その全てをやっと、"自分のものに出来るチャンス"ができたんだ。他の3人も、このチャンスを逃すまいと思っているだろう。
一体何年待ったんだろう。そして、どのくらい話しも何もせず、見守ってきたんだろう。
頭を優しく撫でて、そろそろAを家に帰す準備をする。与えられた場所は、俺たちにはここしかないから、Aを最後まで送り出してあげることは出来ない。
しかし、そのかわりこの場所にいることによって手にすることができた力で、Aを家まで転生させることは出来る。
まぁ、それを使うための準備というわけだ。
心を落ち着かせ、集中する。
Aと話していると、不思議と自分が自分でいられなくなるような、感覚がしてカッコいいことをしようとしても、そんな余裕がなくなる。
…だから、Aには敵わなくって、また契約し、自分だけ見ていて欲しいという気持ちにかられる。
そんなことを考えていたら、物音がした。おそらく、というか確実に…
し「…おい、坂田。おまえの番は明日やろ?」
さ「………やっぱバレてたか。さすがまーしぃやな!」
し「で、なんでおるん?戻っときぃや。今Aを帰らせようと…」
さ「まーしぃは、Aと久しぶりに会えてどう思ったん?」
し「…どう思ったって…そんなん、嬉しいに決まっとるやん。」
さ「俺な、ずっと待っててん。だから、絶対Aは渡したないねん。」
し「…坂田は、何がいいたいん?」
さ「やから、絶対俺がAと契約したる。ってこと。」
し「ふーん……なるほどねぇ。でも、それは俺もおんなじやから。正々堂々とこの4人で決まるんや。」
さ「そんなんわかってるって。でも、一様言うとこうと思って。あと、一目Aちゃんをもう一度見とこうと思ってな…」
坂田の行動の目的を知って、ため息をつく。まぁでも。少しは気持ちがわかる気もした。
し「とにかく、帰った帰った。こっちは忙しいねんって。」
さ「はいはーい。ほんじゃまた後で。」
そう言って姿を消した。俺は、Aを送り返す準備に戻った。
まだ、一緒にいたいけど。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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ほぷる(プロフ) - 月夜さん» コメントありがとうございます!いつも亀更新で申し訳ないです(-_-;)これからも頑張りますね! (2021年4月4日 22時) (レス) id: 267d44aeb1 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - この作品大大大大大好きです!!更新できる限りでいいので頑張ってください!! (2021年4月3日 18時) (レス) id: 1cb00a25d1 (このIDを非表示/違反報告)
ほぷる(プロフ) - 赤坂さん» コメントありがとうございます〜!亀更新ですが絶対完結はさせたいと思ってますので…!!(勿論内緒にしますよ〜(*´ω`)) (2020年2月23日 13時) (レス) id: 92cc03210a (このIDを非表示/違反報告)
赤坂 - あ、ちなみに今の内緒ですよっ! (2020年1月24日 16時) (レス) id: bd128d24b1 (このIDを非表示/違反報告)
赤坂 - 早く続きが見たい〜!母ので勝手に見てるんであんまり見れないけど、次には更新されてると嬉しいです( ´∀`)/まぁ作者さんも無理しないのが一番ですよ!頑張って下さい! (2020年1月24日 16時) (レス) id: bd128d24b1 (このIDを非表示/違反報告)
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