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LunaはAceとJokerの数歩後ろに立っていた。
乱闘を繰り広げる彼等の隙間、針の穴に糸を通すように敵の急所を弾丸で刺す。
片手撃ち、しかも二挺拳銃を扱うのに長けた人間が両手撃ちで的を外す訳が無い。敵も味方も全員の動きに目を光らせ、撃つべき時に撃つべき場所に、寸分の狂いなく弾を撃ち込む。
sk「はあーやっぱLunaと組んだらスリルあるわあ」
iw「楽しいのか」
sk「そりゃあ、ねえ?」
既に血みどろのJokerとあくまで普段通りのAceを見ながら、Lunaの頭にふとある光景が過ぎった。
ある部屋を覗いた時に見た、的確に頭を撃ち抜かれた者達の亡骸。見ればわかる、彼は確かに実力者である。
あれを生み出した本人は今、どうしているのか。
無事なのか。無傷なのか。生きているのか。
無傷である事はこの際期待しない。でも頼むから生きててもらわないと困る。
自分にちゃんと生きるように訴えたのは彼なのに。命を削るような生き方をするなと言ったのは彼なのに。
あの時貴方が俺を拾ってくれなければ、間違いなく俺はとっくに死んでたんです。
貴方が、地獄にいた俺に手を差し伸べてくれたから今の俺がいるんです。なのに、今度は貴方が地獄に飛び込むんですか!
そりゃあ親子だって知った時はびっくりしたけど、貴方は何も悪くない。そんなの馬鹿な俺でもわかる。
貴方が地獄に堕ちようとするなら今度は俺が手を伸ばす。俺一人で無理でも、今の俺には後7人いる!!
お願いだから、死にに行くような真似しないで……!!
iw「Luna!」
気を抜いていた訳では無いが、背後の気配に気づくのが一瞬遅れた。
振り返って敵を仕留めるのと同時に、腹部に刺すような痛みを感じた。
sk「Luna!?」
それで、本格的にスイッチが入った。
mg「……伏せてください」
2人が身を屈めた瞬間、Lunaは躊躇い無く連射を始めた。
壁に背中を付けて全員を見渡せるようにした彼は、今まで目の前にいた敵も、背後にいた敵も素早く撃ち殺した。
この場を独壇場にした彼は、夜を不気味に支配する残酷で崇高で純粋な月のようだった。
sk「……Luna、大丈夫?」
iw「急所ではないけど……」
2人に心配された彼はマスクの下でにっこり微笑んだ。
mg「大丈夫です、俺は絶対に死にません」
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長谷川遥香(プロフ) - 完結したけど続きでリクエストバージョンも見たいです！ (2022年1月3日 21時) (
レス) id: 3679b26edd (このIDを非表示/違反報告)
雷(プロフ) - ものすごくおもしろくて、一気読みもしたのに誤って低評価を押してしまいました…！本当は心からの高評価です、おもしろかったです！嫌な気持ちにさせてしまったらすみません…！ (2020年10月14日 22時) (レス) id: 02bdc07e91 (このIDを非表示/違反報告)
kjars8888888(プロフ) - やっぱアジさんの裏稼業が最高だな！！ (2020年9月21日 23時) (レス) id: 55f2f63f60 (このIDを非表示/違反報告)
mgrwtnb(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後まで涙が止まりませんでした。これからも応援してます! (2020年9月17日 20時) (レス) id: 1e6ed00ec9 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白く、更新を毎日楽しみにしていました。これからも応援してます！ (2020年9月15日 22時) (レス) id: afba355943 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年8月29日 15時
