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そこで乃蒼さんは話すのを止めて、スマホの時間を見た。
どうやら、就寝時刻が迫っているらしい。
急いで立ち上がると、帰ろうと私に声をかけた。
ほとんど笑顔で明るい乃蒼さんの本心、
"一番弱いところ"
そこに触れた気がした。
もう、明るい笑顔の乃蒼さんに戻っている。
『せめて』の続きが気になったが、黙っていた。
無理に触れてはいけない気がする。
――鍵のかかった扉は無理に開こうとしたら、鍵が壊れてしまう。
きっと、乃蒼さんも同じ。
無理に聞き出そうとしたら、壊れてしまう。
そんな気がして聞くことができなかった。
少しづつ、潔子さんたちが待っている部屋が近づいてくる。
明かりが見え始めた時に、また乃蒼さんは口を開いた。
「一つだけ、言ってあげる。
きっと、私が天祥院を恨んでいるのと同じくらい、
私と仲良い人達も、私の大好きな人達も、
――私のことを恨んでいるんじゃないかな。多分。
まあ、私には分からないけどさ」
聞こえてきた言葉を、私はすぐに理解できなかった。
影片くんが、さっきのなっちゃんと呼ばれていた人が、
乃蒼さんを恨んでいるなんて、想像ができなかった。
――いや、したくないだけかも知らない。
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鬼灯の猫(プロフ) - 悪魔さん» ありがとうございます♪結構気に入っている子なので、そう言ってくださると嬉しいです! (2017年11月5日 19時) (レス) id: 9635542aa3 (このIDを非表示/違反報告)
悪魔(プロフ) - 絵うまいですね!!!!かわいいです!! (2017年11月5日 19時) (レス) id: 11d1dc300c (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯の猫(プロフ) - ぷかぷか〜♪さん» 絵まで褒めて下さってありがとうございます。グダグダにならないよう、頑張りますね! (2017年9月11日 17時) (レス) id: 9635542aa3 (このIDを非表示/違反報告)
ぷかぷか〜♪ - 絵お上手ですね♪内容もとても好きです!頑張ってください! (2017年9月11日 12時) (レス) id: c61056b706 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鬼灯の猫 | 作成日時:2017年8月6日 18時