転移？したなら…とことん楽しんでやるぅ！！！【RKRN】

19話 ページ21

私はまたしても泣いてしまった


仙ちゃんは"天女"ではなく、ずっと"星野A"として接してくれていたのだ


思えば仙ちゃんは、私に対して他人行儀な感じは途中からしなくて、だんだんと雑に扱ってきた
けどそれは、仙ちゃんなりの純粋な愛情表現だったのだ

私の事を理解してくれたから、普通に接してくれたのだ




私はとめどなく流れてくる涙を何回も拭った
けれど涙は止まることはなく、後からあとから流れてくる


立花「おい、目をそんなに擦るな。赤くなってしまうぞ」


仙ちゃんが私の腕を優しく掴んだ
そして、どこから取り出したのか分からないがハンカチを目に当ててくれた


仙ちゃんの優しさが心に染みていく






『仙”ちゃ”んっ』

私も仙ちゃんの腕を優しく掴んだ


立花「なんだ？」

『こ”れがらも、私と友達でいてく”れる？』

『また”、たくさん話じて”くれる？』





仙ちゃんは、いつものように軽く鼻で笑いながらも優しく答えてくれた

立花「ふっ、あたり前だろ？友達としてこれからもよろしくなA。」




仙ちゃんが初めて私の名前を呼んでくれた










『仙ちゃん！！！！！！！！！！！！』


立花「うわっ！！」



嬉しさのあまり私は仙ちゃんに飛び込んでしまった
仙ちゃんは私の勢いに耐えられず、そのまま二人地面に倒れた


立花「急に抱きつくな！！！危ないだろ！！！！！馬鹿かお前は！！」


相変わらず私の事を馬鹿呼ばわりしてくるが、私はそれが仙ちゃんの愛情表現と知ったのでなんだか嬉しくなった




そして、私が何も言わずに抱きしめる力を強くすると


立花「はぁ〜〜〜、全くこれだから馬鹿の相手は大変なんだよ」

文句を言いつつも優しく抱き返してくれる



(仙ちゃんは、なんやかんや優しいんだね)

私はしばらく仙ちゃんの優しさに甘えることにした
だけど、10分ぐらいたった頃に仙ちゃんが

立花「流石に重い、、、そろそろ私の為にも起き上がれ」

と言ってきたので、ついつい笑ってしまった
その時の仙ちゃんの顔は面白かった
いかにも、立花「なんなんだこいつは」とでも言っているようだったから















私はこの日を、忘れないだろう
初めてここに来て自分の力で作った、心強く大切な友達が出来た瞬間なのだから





これからもよろしくね仙ちゃん！

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