いきなりかよ ページ10
朋花side
「おっはよ〜!!」
いつもと違って、Aに挨拶をしている訳じゃない。
昨日少し仲良くなった有栖(アリス)だ。
席が近いいのを利用し、近づいた子で、クラスの中でも目立っている、
いわゆる勝ち組である。
運がいいわァ。これからは有栖と、一緒に行動すると決めている。
もうあのAとは過ごさなくていいのだから。
「おはよ」
少し冷たい有栖の声が聞こえる。
見下されてるのはわかるけど、致し方ない。
でも、私は有栖のテンションを上げる内容を知っている。
「ねね!昨日のフカジャパみた?」
有栖のスイッチがONになる音が聞こえた。
「見た見た!ゲストでマサキくん出てたから!もう可愛すぎだよっ!本当にあの笑顔尊い!しかも、休みの日筋トレしてるとかかっこいい!!しかも、あのワイプに抜かれた時の笑顔も可愛いよォ!ねぇ〜まじ反則だって!それでね、それでね……」
マサキとは、今大ブレイク中の人気俳優のことだ。
しかも、相川様に似ている。
昨日マサキくんのことに触れただけで、今のようにテンションが上がりに上がりまくっていた。
オタクではないと願う自分がいるが、有栖がオタクだったら弱みを握れて上手く使えるかもしれない。
隠すのが下手な有栖の話ををいつものように、張り付いた笑顔で聞く。
門からずっとマサキくんの話をしていると、いつの間にか教室に着いた。
自分の席に座る。まだ話している有栖の方を向き、頷きながらテキトーに聞き流す。
もうマサキくんのことはいいじゃん。
聞き飽きたことをずっと言ってる有栖にうんざりしていると、女子の声が聞こえた。
1人や2人じゃない。
何十人もの黄色い嬉声。
階段を登ってくる足音。
もしかしてっ。
私は息を呑んだ。
御三方が3階に上がっておられるではないか。
全身の血管が熱くなった。
全員が御三方を凝視している。
そして御三方は1年の男子に何か聞いている。
羨ましい。そこを代わってほしい。
何かを聞き終えた御三方は私の教室に来る。
心臓がうるさい。
かっこいい。
瞬きなんてしない。
そして教室に入って来られて最初のお言葉が
「Aさんの席ってどこ?」
は?
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猫(プロフ) - 私は待ってますよ!! (2020年12月14日 0時) (レス) id: f6b1fd4935 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 続きは出さないんですか?? (2020年12月14日 0時) (レス) id: f6b1fd4935 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 最高です!! 続き待ってます! (2019年11月20日 23時) (レス) id: 5cebca09c0 (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 続き楽しみにしてます!本当に大好きです!! (2019年8月17日 13時) (レス) id: 91adf27aab (このIDを非表示/違反報告)
Re(あーる)(プロフ) - あぁ〜!めっちゃ好きです!続き楽しみにしてます! (2019年8月9日 22時) (レス) id: e1df8226ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほのぴん。 x他1人 | 作成日時:2019年3月30日 18時