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おかしい ページ20

Aside



「あ、朋花見つけたの?」



朋花の後ろからひよっこりと有栖が顔を出す。



『な、何か用ですか』



声が震えてしまう。喉がひんやりして頭が痛い。



「あははっ、ひっど〜い」



「もう、うちら友達だから一緒にご飯食べるの当たり前じゃん?」




『え?いやでも…』



「とりま、席確保お疲れ!」



私の話など聞いていないかのように、どかっと席に座る朋花と、私の隣に座る有栖。




「え〜、A、弁当なの?」



「ここの学食、シェフが作ってておいしいって有名なんだよ?」




その話は坂田から聞いたが、ここは初めて聞いたように振る舞うのが正解だ。




『そうなの?!ぜんぜん知らなかった。今度から学食にしようかな』




「とあえず、私オムライス食べたいわ」




「あ〜、朋花がオムライスなら私ハンバーグかな」




そう言ったとき、2人は私の方を見てにっこり笑う。





「じゃ、よろしく」



『え?』



「え?じゃねぇよ、さっさと買ってこい」




そういう事か、とすんなり思った。



反論する勇気も余裕もなく、学食の列に並ぶ。




お小遣いで足りるか心配だけど、値段のプレートを見ると、何とか大丈夫そうだ。




やはりシェフが作っているだけあってそこそこ、お高めの学食だ。




あの二人はお金を返してくれるのだろうか。




5分ほどならんだ後、注文する。ハンバーグ定食とオムライスセット。




後ろにならんでいる人にそんなに食べるのかと思われそうで、思われていそうでヒヤヒヤした。




注文した品はすぐに出てきた。



さすがに2つ一緒に運ぶのはバランスを崩して落としてしまいそうで、1つずつ運ぶことになる。




この場合はどっちを先に持って行った方がいいのだろうか。




いや、はやく持って行ってしまおう。




この時ばかりは角の席を取ってしまったことを後悔する。




(遠いし、すれ違う先輩も怖い)




「あ、おっそ」




『ごめんなさい…』




「え〜、あたしのハンバーグは?」




『今、持ってきます』





「早くしてよね」





なぜ私がこんな風に扱われているかなんて考える余裕なかった。




ただ、今、嫌われないように、それだけだった。







■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪




しおり20人ありがとうございます(><)


コメントも頂いて、嬉しい限りです!



これからも頑張ります!

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作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - 私は待ってますよ!! (2020年12月14日 0時) (レス) id: f6b1fd4935 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続きは出さないんですか?? (2020年12月14日 0時) (レス) id: f6b1fd4935 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 最高です!! 続き待ってます! (2019年11月20日 23時) (レス) id: 5cebca09c0 (このIDを非表示/違反報告)
- 続き楽しみにしてます!本当に大好きです!! (2019年8月17日 13時) (レス) id: 91adf27aab (このIDを非表示/違反報告)
Re(あーる)(プロフ) - あぁ〜!めっちゃ好きです!続き楽しみにしてます! (2019年8月9日 22時) (レス) id: e1df8226ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほのぴん。 x他1人 | 作成日時:2019年3月30日 18時

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