検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:27,220 hit

日常 ページ3





経過観察期間が終わり、無事に退院すれば、いつも通りの日常が戻ってきた。

青宗はあれから少しグレてしまったし、ココが危ないことをしているのも知っていたが、私に何かが出来るわけもなく、ただ時間だけが過ぎてゆく。

移植された赤音さんな心臓は大きな異変を起こすことなく今日も時を刻み続けている。この願っていたはずの微睡みのような時間が、どうしようもなく息苦しかった。


「A、まだ居る?」


『え、は、ココ!?』


帰りの支度をしていたとき、不意に教室の扉口に現れたのはココだった。青宗のことはもちろんだが、ココの姿は最近学校で見かけなくなった。昔はニコイチみたいに一緒に居た私達だが、あの心臓移植の罪悪感から前みたいに一緒に居るのは心苦しかったのだ。


『どうしたの…というか、珍しいね、学校来てるの。』


「まあな。部活ないんだろ?一緒に帰らないか?」


学校でも会わなくなっていったココだが、こうして学校に来ている日は、一緒に帰ろう、と誘ってくれることが多かった。初めの頃はやはり気まずくて断っていたそれも、いつからか習慣となっていった。
下駄箱に差し掛かり、場所が少し違うのでそこで別れる。



靴を取り出そうと下駄箱の扉を開くと、ひらりと一枚の付箋紙のようなものが舞い落ちた。何か伝言だろうか、と拾い上げて、私は目を丸くする。

手紙→←発覚



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (128 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
145人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 胸がキューって苦しくなりました‼︎続編楽しみにしてます!! (2022年3月14日 21時) (レス) @page14 id: 3e56271e58 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 最っっ高でした!!どうか続編をどうか続編をお願いしますッ!! (2022年1月13日 15時) (レス) @page14 id: cc47927cf9 (このIDを非表示/違反報告)
白揚羽(プロフ) - ぴよさん» コメントありがとうございます!!!ただいま執筆中ですので是非…🥰🥰 (2021年12月25日 19時) (レス) id: 54b5eea483 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 続編めちゃくちゃみたいですー!!!!ぜひよろしくお願いします٩( 'ω' )و (2021年12月23日 3時) (レス) @page14 id: 5a0c9ff92a (このIDを非表示/違反報告)
白揚羽(プロフ) - 白さん» コメントありがとうございます…!!!そう言って貰えると本当に嬉しいです…。続編の方も少しずつ進めていけたらと思っています!!ありがとうございました。 (2021年12月21日 20時) (レス) id: 54b5eea483 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白揚羽 | 作成日時:2021年12月20日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。