花巻貴大の中で勘違いの連鎖が起こっているらしい。【青葉城西】

午前中の勉強会 ページ9

時が流れるのは早いようで









やって来た、日曜日。









及川家前。









『うわー、及川さん私服ダサッ



















と言うつもりだったんですけど。』




「それは思ってたよりおしゃれってことかな？喜ぶべきなのかな？」




『いえ、激ダサですね』








及川さん、死す。









そんなことはどうでも良い。









『…何で花巻さんがいないんですか』




「午後からしか来れなくなったらしいよ」









今は11時




耐えろ、耐えるんだ私。




数時間後には天国、それまでは地獄だけど耐えて。









『お、お邪魔しまーす』







そっとドアを開けて挨拶をする。




が、あれ、おかしいな、嫌な予感。









「あ、今日家族みんな出かけてるから誰もいないよ」









フラグ。















『…帰ります』




くるっとUターン









をしたつもりが腕を掴まれる。









「マッキーがAちゃんとの勉強会楽しみにしてたよー？」








嘘か本当かわからないけど









『性悪っ！！！』




そんなこと言われたら帰れるはずがない。
























『及川さん、これってどの公式使うんですか』




「ん？これ。あとは代入するだけだから」









意外と普通に勉強会。



フラグくん、君の役目は無かったようです。









『…あっ解けた！ありがとうございます！』




「おっ、お疲れ様！じゃあ最後の問題ね。
これ終わったら休憩しよっか。」








お茶を一口含む。




よし、頑張るぞー！




























「ねぇ、Aちゃん。マッキーのどこが好きなの？」









メガネをかけて




いつもより少し大人に見える及川さんが




頬杖をついてこっちを見ていた。









不意に目があったのでドキッとした。









『…全部ですけど』





「ふーん。」



















「ねえ、賭けしようよ。」



え、




「その問題をAちゃんが自力で3分以内に解けたら、俺が邪魔する理由を教えてあげる。
あ、もちろん正解しないとダメだよ？」



















突然、及川さんに持ちかけられた賭けは








私が及川さんに関して一番知りたいことだった。

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