【宮侑】後輩に弱みを握られた【北信介】

episode7 ページ7

「いやぁ、北さんの圧やっぱ凄いなぁ…でもAさんにはえらい優しそうな感じしたわ」



『宮くん私には敬語使わないよね…』



「北さんに注意された時は敬語で話したで！」









つまり北くんに敬意はあっても私には無い、と？



なんて生意気な後輩だ…別に良いんだけど。









『それで、話って何？』






中庭のベンチに腰掛けて話を切り出す。


あれだけ注目されて大したこと無い内容だったら怒ろう。









「Aさんの話聞きたいなあと思うて！」



『私の話？』



「恋バナや！！」






目をキラキラさせながら迫ってくる宮くん。


恋バナで盛り上がるのは女子だけだと思ってた。



でも……






『わざわざ宮くんに教えるメリット無いよね？ただでさえ弱み握られてるのに、これ以上私に恥を晒せと？』




「警戒心強いなー！俺、協力したるで？」




『なんでわざわざ協力してくれるの？』






ケラケラと笑う宮くんは子供のような無邪気さがあるけれど、油断は出来ない。


なんと言ったってこの後輩は、









「え？だって……」














「面白そうやん？」





私の弱みを握って話さない、性格の悪い後輩なのだから。

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