普「俺の腕の中は君専用」壱 (ページ22)

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18話ページ22

『この階の上にある学び舎で生徒にものを教えていたの』

でもここで身を裂かれて殺された

『丁度あなたが立っているところでね。ねぇあなた、あたしの身体探してくださいな。これじゃあ何も出来ないわ』

貴「ま、まって！葵は……」

『まずは腕。右の腕―――この手であたし白墨を使って字を書くの。急いでね、じきに授業が始まるわ』

ガチャッ

貴「切れちゃった」

ギィ

ギギ

グルンっ

ガコン

砂時計が動き始めた

光「ふん……時間制限付きってことかよ」

貴「あそこに腕を置けば先に進めるのかな？」

花「さぁ？でも何かは起きるだろうね」

貴「……」

光「平気っすよ先輩！あんなイタ電無視して行きましょう！」

花「やめた方がいいんじゃない？」

光「なんでだよ」

花「七不思議ってのはね自分の支配する領域内ではサイキョーなんだよ。俺の場合トイレね。もし道を外れて怒らせたりしたらどーなるか。試してみたいなら止めないけどぉ」

光「ぐぬぬ」

貴「ひとまず言われたとおり腕を探してみよっか！電話の声からして女性の人の右腕よね」

光「先輩がそういうんなら」

花「そーそー探し物も案外たのしーよ。ほらみて少年」

貴「もー！私こっち探してくるからね～」

あ！あんなところに！

早速見つけちゃった！

光「木彫りの筋肉！」

花「ロボットアーム！」

貴「マネキンの右腕！」

っていうか

2人の選ぶセンス……

貴「探すのは女の人の右腕なのに！光くん自分の好みの腕もってきたでしょ！花子くんは真面目にやる！もう！聞いてるの！？」

クスクス

『時間だよ時間だよ』

クスクス

光「な、なんだ！？」

貴「人形が」

『授業の時間だよ』

光「授業？」

貴「あっ！見て！砂時計が全部おちきってる」

光「え！？」

貴「そんな……あとはあそこに置くだけだったのに」

『遅刻する子はだーれだ』

くすくす

くす

くすくす

光「来るなら来やがれ！返り討ちにしてやらァ」

花「伏せろ！」

じょきんっ

貴「きゃ」

は、はさみ！？

しかも

大きすぎる！

人を簡単に切ってしまうほどの大きさだ

貴･花･光「「「…………」」」

貴「わーーーーっ！！」

じょきんっ

ジョキ

貴「うわわ行き止まり」

『遅刻する子は』

貴「わっ」(がく

何かに足捕まれ……

『お前だ』

貴「ヒッ……」

花「A！」

貴「え」

じょきんっ