【YouTuber】恋の読み方【短編集】

帰り道＿Shibuya&Kanta◎ﾘｸｴｽﾄ ページ6

『おつかれ〜〜〜』

"乾杯"の合図と共に、カラン、とグラスのぶつかる音が響く。
今日は、YouTubeで活動するクリエイターが集まるイベント。
私はスタッフとして、イベントの運営を務めた。
今はその後の飲み会。

「Aさん」

横からふと声をかけられる。

「あ、カンタさん、お疲れ様です。」
「ありがとうございます」

彼はふわり、と笑って私のグラスと自分のを当てた。

隣に座るカンタさんとの距離がやけに近いことに気づいて、頭がくらくらする。

(あれ、何だか今日は酔いが回るの早いな)

「Aちゃん、お疲れ」
「わっ、渋谷さん、お疲れ様です」

気づいたらいつの間にか逆隣には渋谷さんがいて、慌ててペコリと頭を下げる。

「渋ジャパさん、お疲れ様です」
「おー、カンタ、お疲れ〜〜」

私の目の前でカラン、とグラスが鳴る。

「Aさんは、二次会行くんですか?」
「あ、私は仕事あるんで…」
「そうですか、じゃあ、俺送りますよ?」
「へ、」

机の上に置いた手に、カンタさんの手が触れる。
びっくりして言葉が返せない。

「ちょと待った」

気まづい空気を切ったのは、渋谷さん。

「カンタ酔ってるし、心配だから俺が送る」
「え、渋ジャパさんも結構飲んでたじゃないですかーっ!」

なんか、揉めてる…?

「あ、あの!私1人で帰れますから!」

「駄目だよ、夜遅いし」
「そうですよ!やっぱり俺が…!」



「じゃ、じゃあ、3人で帰りましょ!!」


3人で歩く夜道は、何だか楽しくて、ドキドキした。


P.S.
_さんリクエストありがとうございました。
口調とか、呼び方とか違うかもです…

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