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「何してんすか、こんな所で。」
「っ、、。」
ああ、不味い。
結局座り込んでしまった私を廊下で見つけたのは、惠だった。訝しげに眉根を寄せながらこちらを見ている。
この男の血を吸えと本能が言っている。湧き上がる吸血衝動を抑えるために口元に手を当ててぎゅ、と抑えた。
「おい、その手の痣、、血の匂い？」
惠の目に私の手の甲に現れた紋様が写る。そろそろと近づいてくる惠に私は怒鳴った。
「近づかないで頂戴！！」
そうでなければ殺してしまう。私の声量に硬直したように惠は固まった。どうしたらいいのか分らないとでもいうように手を伸ばしたり引っ込めたりしている。
「、、、、、硝子さんを呼んできて。それ以外の他の人間を絶対に此処に、連れてこないで。」
「、、っああ。」
今すぐにでも吸い殺そうと伸びる手を必死に抑えて、私は愛に指示すると事の性急さがわかったのか愛は医務室に向かって走って行った。
しばらくすると、硝子だけが飛んできた。
「おい、大丈夫か。」
「、、、あはは、ギリギリ。だから早くそれ投げて。」
またも人の匂いに反応してしまう。これ以上近づかれたら理性が持たないので輸血パックを投げてもらい、蓋も開けずに私は齧り付いた。
みっともなく血を啜り、数パックをあっという間に飲み干すと身体中に出てきた紋様が消える。
「痣が消えた、、、。」
そんな硝子の呟きが聞こえた。
「ぷは、あー危なかった。もうちょっとで大変なことになるとこだったわ。」
「大変なことって？」
「鬼になるのよ。」
素直な疑問に私が答える。そう、吸血鬼なんかよりもよっぽど醜い鬼にね。その私の発言に硝子は訝しげに眉を潜めながら詳細を聞き出そうとした。
「鬼？」
「ふふ、」
「おい、」
「貴方は知らなくていい事よ。」
私はそう言ってすっと立ち上がる。血でベトベトする肩周りは煩わしいが仕方がない。
「汚れたから着替えてくるわ。助かったわ、ありがとね。」
後ろから突き刺さるような視線を感じながら私はニヤリと口元を歪めて部屋へと戻った。
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Reina(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！私生活の方が忙しくて中々時間が取れなかったのですが、そう言っていただけるととても嬉しいです。頑張ります！ (2021年10月24日 19時) (
レス) id: b4ccc6a785 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 更新お久しぶりです！もう更新しないのかなぁと少し不安になってましたがありがとうございます！ほんとにこの小説面白くて大好きです！無理だけはせずにこれからも頑張って下さい！ (2021年10月24日 3時) (レス) @page26 id: 9bb0d4787d (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀 - いつも楽しく拝見させていただいております。更新を楽しみにしてお待ちしております！頑張ってください！ (2021年7月18日 17時) (レス) id: e5f7c718e0 (このIDを非表示/違反報告)
Reina(プロフ) - れんさん» ありがとうございます (2021年5月25日 16時) (レス) id: b4ccc6a785 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - ご対応頂きありがとうございます！これからも更新楽しみにしております。季節の変わり目ですのでお身体にはご自愛くださいませ。 (2021年5月25日 1時) (レス) id: cf8acd5d9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Reina | 作成日時：2021年2月11日 2時
