Life-愉快な仲間と刻む思い出- 【オリジナル】

10話　「説教の時間よ！」by Hina ページ10

「……静かに。起きちゃう」

緋奈が碧斗の頭を撫でていた。

「じゃ、俺は帰るから」
「……何したんだ？」
「え、ちょ、待って！待ってってば！」

紅葉が静かにキレていた。
親友に手を出された怒りからだろう。

「うるさい。私の親友に手を出しやがって！女たらし！人間の屑！母親の腹からやり直してこい！この産廃め！」
「ボロクソ言われてんじゃん。逆鱗に触れちゃったみたいだし……緋奈も起きたからね？」
「え……？」

緋奈が目を覚ました。
そして、今の状態を把握し……

「いやああああ！」
「ち、違うんだ！誤解だ！」
「バカ！変態！なに勝手に触ってんのよ！」
「お願いだ、弁解させてくれ……！ボコボコにするのはそれからにしてくれ……」

碧斗の命乞いを聞き届けた蒼樹だが……

「お二人さん、どうされますか？」
「……す！」
「紅葉に同意」
「まあ、経緯は俺は知りたい。面白そうだから」

二人の怒りをよそに、蒼樹は笑っていた。

「ええとですね……」

以下、碧斗の回想

「紅葉……帰ってこない……」
「大丈夫だって！ちゃんと戻ってくる」
「紅葉のことよ……変なことされてるんじゃ……可愛いし小さいし」
「お前もなかなかいいと思うぞ？紅葉が一番可愛いけど」
「……」
「おい、無視なんて塩対応にもほ……」
「うるさい！……みんないつも紅葉のことばかり！」
「え……ちょ……わ、悪かった、お願いだから……」


「えっと……こんな感じです」
「……あんたねぇ、何勝手に」
「ひっ……」
「緋奈を泣かせてんのよ……」

紅葉の顔が般若となっていた。

「北條もあんな顔するんだな」


当然のことでしょう。
親友を傷つけ泣かせたんですからねぇ……。
紅葉の怒りは当分収まりませんね。

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