3話 「待ちに待った昼休みの時間だ」by Souki ページ3
「お昼来たああああああああ!」
「来たああああああああ!」
嬉しさを隠せない二人に困惑する紅葉。
同情する蒼樹。
「……南雲君、先に食べよう」
「そうしようぜ。時間なくなるぞ」
紅葉の隣に座る蒼樹。
「本当にお前は小さいな」
「南雲君の背の高さが羨ましいです……」
身長の差はあるものの、仲良く話す二人。
知らない間にみんなの視線が集まる。
もちろん、はしゃいでた緋奈と碧斗も。
「……」
「……抜け駆けか?南雲」
「別に。夫婦会議はおわったのか?」
「だ、誰が夫婦なのよ!ふざけないで!」
「緋奈、顔が赤いよ?」
「紅葉まで……」
二人をからかう蒼樹。
なんとなく援護射撃をする紅葉。
「俺たち食べ終わったから屋上に行っとくぜ」
「は!?ちょっと待っ……」
「え、私もですか!?」
「南雲ー!卑怯だぞー!」
「知らなーい」
呆然としているクラスメートを尻目に、蒼樹は紅葉の手を引いた。
「……」
「……」
二人は一向に上がって来ない。
沈黙が空間を支配する。
「なあ、北條」
「何ですか?」
「俺のこと怖くないのか?」
「いいえ、優しい人だと思います」
「本当に?」
「私は嘘をつきませんよ」
少し間を開けて紅葉が言う。
「私はありとあらゆる嘘を見抜けますから」
謙虚な彼女が珍しく自信満々に言った。
4話 「二人の時間だと……!」by Aoto→←2話 「自己紹介の時間よ!」by Hina
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作者名:アンノーン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kronos1/
作成日時:2018年12月10日 18時