[雲街。]その日、あの日

七日目 ページ8

取り敢えず皆さんに自己紹介をしてもらい、街を案内してもらうことに。


「ほら、行くなら早く行ってくださいよ」


「小さい子は好きだけど、こんなにも可愛くない子供がいたものか……」


「言われてるぞー」

「言われてるぞー」


「うるさいです」


やっぱりなんだかんだ言って仲良いというか息ピッタリというか……


「あっちの方が食べ物で、あっちの方は雑貨系ね。基本なんでもあるしそんなに高くも

ないから、なにかに困ったら行ってみるといいと思う。それであっちが＿＿＿」



すらすらと用意された台本の様に説明していく………えーっと、スピカさん??


「＿＿＿＿って感じだけど、なにか他に行ってみたい所ある?」


「え!?あ、えーっとそうですね!!ありがとうございますスピカさん!!」


突然声をかけられ、慌てて叫んでしまう。

え、いや私なに言ってんの!?会話がなりってないし!!



「この人には人の話を聞くという能力はないんですかね。」

「こらこら」



「えーっと、ごめんね。私、スピカじゃなくて陽子だよ」

苦笑ぎみにそう言われ、やっちまった感が心を渦巻く。


いやたしかにそうですよねこの人完璧に日本人じゃんスピカなわけないじゃん!!!



「わあああごめんなさい!!!」

土下座しそうな勢いで頭を下げ続ける。


「スピカは私だよー」

「記憶力もゴミなんですね」



もうここで暮らせる気がしない。

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している


←六日目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す