あの時のこと�� ※閲覧注意 ページ17
それより、私と一緒に居たら
リヴァイも死んでしまうんじゃないか…
その思いに囚われて
怖くて仕方なかった。
だけど、それでも、
どうしても離れたくなかった…――
あの時――――……
「今はキスだけで我慢するよ」
…なんて、嘘。
そんなはずはない。
キスだけで我慢なんて、この人が出来るわけない。
泣き叫んで、手足を動かして抵抗しても、更に拘束されて、その時を
身体の中心への鈍い感触と不快な刺激。
手首と足首に、痛みが走る。
無理に動いたせいで、皮膚が裂けて、
タラタラと、血が流れる感触が伝う…。
身勝手に揺らされる身体と、
ブレる視界にちらつくクレイグの微笑み。
ゾワゾワと沸き上がる肌のざわめき。
ただ、早く終わってと願っていた。
何も感じたくないのに、
勝手に漏れる吐息。
両手で口を押さえた。
呼吸すら
こんなの、何の意味も無い。
ただ、身体を貫かれてるだけ。
中が傷付かないように
身体の本能が濡らしてるだけ。
感じてるわけじゃない。
気持ちいいからじゃない。
こんなこと、大したことじゃない。
我慢していれば、いつかは終わる…。
だから
大したことじゃ…ない…。
それからはずっと、涙が止まらなかった。
もう、リヴァイの傍には戻れないかもしれないという恐怖。
このまま、死ぬまでここで、この男の好き勝手にされて生きていくのかという恐怖。
あまりに気の遠くなる恐ろしさから私は、クレイグを受け入れようとした。
この男を愛しているのだと、思い込もうとした。
だけど、最後の最後で、絶対に嫌だと抗う私がいて…。
結局その事は考えないようにした。
黒い感情に蝕まれ、心が壊れてしまわないように。
無かったことにした。
そして、別の悲しみに涙の理由をすり替えた。
そうしていたら、リヴァイが目の前に現れた。
来て、くれた…。
涙が溢れた。
彼の姿を見ただけで、激しく波打っていた心が凪いでいくのを感じた。
私にはやっぱり、この人が必要だと思った。
例え、両親を殺した人でも…―――。
記憶が無くても、求め続けた人。
その人が、どんな私でも受け止めると
並々ならぬ覚悟をしてくれていた。
私は――…？
私も、リヴァイのすべてを受け止める覚悟はある。
そして…
出来れば、同じ未来を歩きたい。
赦されるならば…――
*
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夢梨(プロフ) - 柚杏さん» 柚杏様。ご質問に質問で返して申し訳ないのですが、夢主の名字は既に作中で何度か出て来ております。これからのお話の中で、フルネームを名乗るのか…？と言うことでしょうか？ (2018年3月18日 3時) (
レス) id: b5e7379311 (このIDを非表示/違反報告)
柚杏(プロフ) - 夢梨さん» 夢主ちゃんの名字的なものってこれから出ますか？ (2018年3月18日 2時) (レス) id: 1c1d4e63b6 (このIDを非表示/違反報告)
夢梨(プロフ) - エリカ・アッカーマンさん» エリカ・アッカーマン様。お話を全て読んでいただきありがとうございます！真綿とこの話の兵長とは少しだけ性格を変えている事に気づいてもらえて感無量です(///∇///)どちらも隙を見て(笑)話を進めたいと思いますので、ドキドキしてもらえたら嬉しいです(*´ω｀*) (2018年2月21日 7時) (レス) id: b5e7379311 (このIDを非表示/違反報告)
エリカ・アッカーマン(プロフ) - 夢梨さんの小説全部読ませてもらってます！ほんっとに面白いです！更新大変だと思いますが、楽しみにしています！！この作品の兵長も、真綿の兵長も好きです！リヴァイ推しですがハンジさん、エレンも好きで、夢梨さんと似てて小説読みながらウハウハしてます！ (2018年2月21日 1時) (レス) id: 662e10d996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢梨 | 作成日時：2018年1月17日 13時
