お兄さんずラブ2〜inar〜

カギ閉めたよ ページ36

「すご・・・・・はやっ・・・」


「なんかビールの早飲みギネスとかに挑戦できそうですね橋本さん」って薮さんがいうと、



「いや、私は早さよりも量ですから」ってきっぱり答えてまた俺たちは笑った



旬の野菜から始まって、魚・・海老・・とカラっと揚がったてんぷらはおいしくて、いつもなら油で胃が少しもたれてくるのに、全然負担にならない。



「美味しい・・・すっげぇ美味しい」



パクパク食べる俺を伊野尾さんは肘ついてにこにこと眺めながら



「ほんとわんこは何でもおいしそうに食べるねぇ」って感心したみたいに頷いてる



「ンぐ・・ン・・だ・・だってこんな高級そうな店で天ぷらなんて食べるの・・ゴクリっ・・・ン・・生まれて初めてだから・・まじでうまいです、伊野尾さんシイタケたべないんすか?」




「僕もうお腹いっぱい、よかったらどうぞ」



「え?まじっすか?いただきまーーーーすっん・・んっまあい」



「よくまあそんなパクパクと・・・・・で、このお腹ね」ってまた俺の腹肉をぎゅって掴むからくすぐったくて肘がグラスに当たって倒しちゃったよ



「あわわわわわっすみませんっ・・ああっ・・もう伊野尾さんっああ・・スーツが・・せっかくクリーニング出来たばっかりなのに」



仲居さんがすぐに持ってきてくれたおしぼりでたんたんと叩くように膝に零れたビールを拭くと、伊野尾さんが



「ああ、こりゃちゃんとふかないと染みになるねぇ・・わんこちょっと洗面所にいこっ」って俺の手をひいて連れ出す



「ありおかし〜大丈夫ぅ?」



ビールから日本酒に変わっていい具合に出来上がってきている橋本さんが声かけてくれて、大丈夫ですと答えながら個室を出て、洗面所に入った途端伊野尾さんがキスしてきた



「ちょ・・・も・・・店ですよっ・・も・・」



「大丈夫カギ閉めたから」



「やっ・・もうそういう問題じゃなくて・・ほら、まだ食事中なんですからね、すぐ戻らないと迷惑ですよ・・ん・・」とたしなめるように言っても全然言うこと聞いてくれない

しませんよ→←アバケにかんぱーい

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す