episode1 ページ1
「俺には彼女がいます。Aとは結婚しません。」
玲王はハッキリと言い切った。
分かってた。こんな展開、頭では分かっていたはずだ。それでもその言葉で視界は歪む。
____________________
親が有名企業の社長である私たちは、いわゆる幼なじみだ。
会社同士の交流の際、私と玲王が同い年だと知った親たちは、共通の話題で意気投合したそうだ。
2家族合同での旅行、手が離せない時の子供の預けあい。私たちが仲良くならないはずがなかった。
私と玲王は互いに、両親よりも近い存在であり、唯一心を許せる存在となった。
それは、私たちが中学生になっても変わらなかった。クラスが離れていても登下校、昼食はいつも一緒。
私たちが恋人同士だと間違われるくらいには、仲が良かった。
告白すれば、サラッと付き合えるんじゃないかと私自身も思っていたくらいだ。
しかし、ある日を境に私たちの関係は少しずつ変わっていった。
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もっちりクリーム | 作成日時:2023年3月29日 18時