今日はおやすみ。 ページ13
さすがに寝ようか、と私達はベッドに戻り、電気を消してからひとまずといった様子で横になる。
「おやすみ、花京院」
「おやすみなさい、Aさん」
ほんのり眠いような気もするが、仮眠したせいかまだ眠れそうになかった。
それは花京院も同じようで、小さいが身動ぎによる衣擦れの音が聞こえてくる。
「Aさん……起きてますか？」
「うん」
しばらく経った後、隣から眠たげな声が聞こえてきたのでそれに応えるように返事をした。
すると、彼はもぞりと身体を動かして私のお腹に頭を押し付けてくる。
「わ、どうしたの？寒い？」
「……いいえ」
そういう割には少し震えているような気がして、私は彼の背中を撫でながら問いかけた。
「眠れない？」
「そういう……わけでも、ないんですけど……」
花京院はごにょごにょと口篭ると、少しだけ私から離れて再び布団代わりのハンカチに身を埋めた。
そうしてからゆっくりと口を開く。
「やっぱり、この大きさで……良かったな、って」
「うん？」
「……なんでもないです」
またごにょごにょと口篭る彼に首を傾げていると、花京院はもそもそとハンカチから顔を出し私を見上げた。
「あと少しだけ、起きててもらっていいですか……？」
「うん、まだ寝ないから大丈夫だよ」
「……ありがとうございます」
そう言うと、花京院はもぞもぞと動いて私のお腹の上に登ってくる。
「どうしたの？今日甘えん坊だね？」
「ちょっと……疲れてしまって……」
(それっぽい理由付けてるけど、本当は甘えたいだけなんだろうな……)
そんな本心が読み取れてしまうぐらいには彼の事を理解しているつもりだし、私も特に嫌な気はしない。
……やっぱり嫉妬だったりするのかと淡い期待はしないでもない。
「お腹の上、寝にくくない？結構上下するし……」
「今日はここがいいんです……」
珍しく譲る気もないようだ。
寝返りで潰しちゃうかも、と脅しても、花京院はくすくす笑うだけだった。
「今日、楽しかったね」
「……はい」
花京院は少しだけ表情を崩して微笑むと、そのまま目を閉じる。
(あ……寝ちゃうかな？)
すーすーと寝息が聞こえてくるまでそう時間はかからなかった。
(今日ぐらい、いっか……無理に起こすのも可哀想だし)
今日は沢山のものを見て、はしゃいで……きっと疲れたのだろう。
私は指先でなるべく優しく彼を撫でると、ゆっくりと目を閉じた。
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アーディ(プロフ) - 圧倒的睡眠不足さん» ふふ、秘匿したかいがありました……登場予定はなかったんですけどせっかくなので一瞬こんにちはしてもらいましたよ。コメントありがとうございます。 (11月12日 14時) (
レス) id: 0218ed2c56 (このIDを非表示/違反報告)
圧倒的睡眠不足(プロフ) - 少年…う そ だ ろ ってなりました、この時間軸幼ディオもいるのか…？！妄想がはかどる！！めっちゃびっくりしました！ (11月12日 9時) (レス) @page36 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
アーディ(プロフ) - くろねこ1227さん» びっくりしていただけて何よりです。(この後どうするか特に考えてなかったので出番はもうないかもですけどね(￣▽￣;)) (11月12日 4時) (レス) id: 0218ed2c56 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ1227(プロフ) - ジョナサンだったんだ！びっくりー！ (11月11日 22時) (レス) @page36 id: 6ada67d0b8 (このIDを非表示/違反報告)
アーディ(プロフ) - 圧倒的睡眠不足さん» 次のお話で明らかにする予定です〜！お楽しみに！！ (11月10日 18時) (レス) @page35 id: 0218ed2c56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奇妙な前髪 | 作成日時：2023年1月18日 2時
