食事 ページ14
ふと顔を上げる。
目の前では、ゆっくりと食事をする猗窩座様が居る。
私が作った味噌汁をそろそろと啜っていた。
「………うまい」
ほっと肩の荷が降りた。
口に合わなければすぐにでも椀を置いてくれと言うつもりだった。
気に入ってくれてよかった。
今日の夕食は白米、味噌汁、秋刀魚の塩焼き、たくあんだ。
彼に振る舞う初めての料理だからと、少し豪華になってしまった。
普段自分だけなら、白米とたくあんだけで十分だ。
もちろん猗窩座様は「足りるのか」と心配そうにするが、『十分です』と押し通す。
普段の私の食事を知っているだけに、今日の豪勢な夕食を見た時は拍子抜けしていた。その表情といえば、なんとも言えない………
「A？」
『は、はい？』
「顔がニヤけているぞ。なにかあったのか？」
しまった、顔に出ていたらしい。だらしのない。
慌てて唇を引き結ぶと、『な、なにもありませんよ、猗窩座様。』と固めた声音で答えた。
「そうか」
彼はまた白米を口に運んだ。たくあんも一緒に咀嚼する。
私も米を口に含み、飲み込もうとした。
『ッ！？ ゴホっ、けほっ……』
「！？ 大丈夫か！」
大丈夫です、と手で示す。
変なところに入って噎せてしまった。
慌てて水を飲み、落ち着くのを待つ。
深呼吸して、『お見苦しいところを』と頭を下げた。
「気にするな。本当に大丈夫か」
『はい、大丈夫です。』
少し口の中が鉄臭い気がした。
秋刀魚の骨が喉に刺さって出血しているのだろうかと思ってまた、水を飲んだ。
しばらく食事をしていると、鉄の味はすぐに消え去り杞憂だったと思った────。
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#鬼の味方 - この小説凄くはまりました！ 続きがみたいです！ 猗窩座カッコ良すぎてやばいです！ あと､無惨様は敬語使わないですよ！ 「○○しなさい」じゃなくて「○○しろ」の方が良く言ってます！ 応援してます！！！ (2020年12月30日 5時) (
レス) id: 26ef1f84d5 (このIDを非表示/違反報告)
柊 飛々(プロフ) - rioさん» 光栄です。これからもよろしくお願いします。 (2020年11月5日 6時) (レス) id: 04e9c86118 (このIDを非表示/違反報告)
rio - 更新楽しみに待機させていただきます！ (2020年11月4日 23時) (レス) id: 0ce86c1008 (このIDを非表示/違反報告)
柊 飛々(プロフ) - マリイさん» あ、奇遇ですね。私も猗窩座様と魘夢ちゃんは推しです。ご拝読賜り光栄です。これからもよろしくお願いします。 (2020年11月1日 21時) (レス) id: 04e9c86118 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 猗窩座大好きです鬼滅の鬼は皆好きだけど1番好きな鬼は猗窩座 魘夢 無惨様の3人 (2020年11月1日 21時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊 飛々 | 作成日時：2020年8月13日 0時
