回避能力極振り少女【d!】【ら運】【ncj組】【WT】

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そろそろ家を出ないと遅刻しそうだったので急いで準備して外へ出た。流石に初日から遅刻でもしたら笑えないからね。


早歩きで学校へ向かい、もうすぐ校内だと言うところでなにか違和感を感じる。




...あれ、そう言えば登校中に攻略対象者から声を掛けられてないな。


今までなら登下校は必ずと言ってもいいほど彼らから声をかけられては一緒に学校や家に向かっていた。


1人で学校へ行くなんていつぶりだろうか、不思議なこともあるもんだな。そう思いながらクラス分けが張り出されている掲示板があるところまで歩く。どうせ結果は分かってる事だが一応確認ということで。


「んあ、Aやん！この時間に来るなんていつもより遅いんちゃうか？」

「おぉ久しぶりやんなぁ」



私を見つけたと思いきやズカズカとこちら側に近づいてきたのは攻略対象者の1人、捏島 孝行(こねしま たかゆき)さんと鳥居 希(とりい のぞむ)さん。この2人はよくコネシマ、ゾムと呼ばれているらしい。まぁ私は人前でそう呼ぶ気はあまりないが。


kn「A、自分の名前探しとるんか？」

zm「まぁそんな探さんでも今回もどうせ同じクラスやろ」


そんな二人の会話を他所に張り出された掲示板から自分の名前を探す。彼らの言う通りシナリオ上では私はA組だ。ちなみにA組には2年生の攻略対象者8人全員がいる。2年生に関しては関わらないようにしていても逃げ場がないため毎回どうしても好感度が高めになってしまっていた。


さて、今度はどう回避していこうかと考え、やっと見つけた自分の名前の横に書かれていた新クラスはなんとA組でなくD組の文字が。


『はっ、？』


これには予想外すぎて思わず情けない声が漏れてしまう。



いつもみたいにそのままA組向かわずにここで確認しといて良かったぁ...そのまま行ってたら絶対恥ずかしいやつだった。



zm「え、AD組なん！？」

kn「A組とちゃうんか！？」


2人とも豆鉄砲を食らったような面持ちで質問攻めをしてくるが、私としては早くこの空間から抜け出して、この異常な出来事を整理したかった。

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