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si「着きましたね。昼休みが終わるまでまだ少し時間があるのでゆっくりお話しましょう。...あぁでも間違ってでも逃げようだなんて真似はしないでくださいね」



先程までの明るく可愛らしい表情から豹変し、彼から笑顔が消えた。


逃げようってもここは人気のない空き教室前だし、トラゾーさんに現在進行形で腕掴まれてる上に後ろは壁だし、前には先輩方やしにがみくんがいるため、どう考えても逃げられない。カツアゲ3秒前の人の気持ちがよく分かる場面だ。



ku「トラゾー、そろそろ手離してあげたら?そんなに強く掴んでたら痕ついちゃうよ。女の子なんだからもっと優しくしないと」

tr「すいません。つい...」




そう言うとトラゾーさんは手を離してくれた。


確認してみると手首には少し赤くなった手形の痕がついていた。軽くホラー。



si「それにしてもAさん、まさかD組になるなんて...同じクラスになると思ってたんですけどね」

pe「えぇ!?AちゃんD組だったの!?」

si「ぺいんとさんうるさいですよ」

ku「だからしにがみくんずっとAちゃんに会えない〜って言ってたのか」

tr「俺らずっと同じクラスだと思ってたから不思議でたまらなかったんだよな」



...話そうって言った割には4人で話してるじゃあないですか。なんだか周りがすんごい盛り上がってるのに取り残されて愛想笑いしかできなかったいつだかの中学時代を思い出す。場違い感が半端ない。


腕時計を確認すると昼休みはいつの間にか残り10分となっていた。


次の時間は体育だから急いで準備しに行かないと。



ku「Aちゃん、そろそろ時間かな?」

si「確かAさん次の時間は体育でしたもんね。引き止めたわりに全然話せませんでした...」


pe「じゃあ今日一緒に帰らない?俺ら今日部活ないし」

『え』

tr「それいいですね!じゃあ放課後Aさんの教室まで迎えに行きますよ」

『えぇ...』


目の前でトントン拍子に話が進んでいく。ただし私の意見は一切反映されていない。


...これだからヤンデレは。確かに好きでいてくれるのも愛してくれてるのも嬉しいけど、関わっていくうにち気付いたがこんな風にどこまでも自己中なところがあるから少し苦手だ。


ヤンデレは画面越しの2次元で十分、という事がここで長い間過ごしてから痛いほど思い知らされた。




それからしにがみくんがなんで次の時間が体育だということを知ってるのかは全力で知らないフリをした。

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ふぁる(プロフ) - 何をするにも「ら」を言ってしまう人ですさん» コメントありがとうございます!めちゃくちゃ励みになります!!...取り敢えずザオリク唱えますね((( (12月10日 22時) (レス) id: 464ac9ae0d (このIDを非表示/違反報告)
何をするにも「ら」を言ってしまう人です - めちゃくちゃ好きです…!!僕が尊4んだ時は蘇生を頼みました(勝手に頼むな)グフッッッッ((尊4)) (12月10日 21時) (レス) @page30 id: da800b43cb (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - レイカさん» 温かいコメントありがとうございます!めっちゃ嬉しいです...これからも自分のペースで頑張ります! (11月28日 20時) (レス) id: 464ac9ae0d (このIDを非表示/違反報告)
レイカ - 続き楽しみに待ってます!これからも頑張ってください (11月28日 20時) (レス) id: 3663cbf59a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふぁる | 作成日時:2023年11月25日 21時

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