第八十六話、ブチッ。 ページ19
A「っつ…」
「黙ってろよ。悪いようにはしねえから。」
最悪です…。まさか本当に捕まってしまうとは…。
人さらいの一団がいるとは聞きましたが、なぜ自分がこういった目にあうのか…。
一応短剣は持ってますが、この狭い車内で男五人を相手にできるほど強くありませんし…。
A「…。」
「お前、見たところアメリカ人ではなさそうだがどこから来たんだ?」
A「…。」
「答えろ。」
A「…ヨーロッパ。」
逃げるチャンスは、目的地に車が止まって、ドアが開いて出されたその瞬間。
銃くらい持ってくればよかったです…。
兄さん…イース君…ノルさん…スーさん…フィンさん…カナダさん…
大丈夫だったのでしょうか…。
と、なんとなく窓の外を眺める。
米「!!」
アメリカさん!?
A「あっ…」
「どうした?」
A「いえ、何でもありません。」
・
カナダ「アメリカー…。電話に出てよ…」
アイス「ダメだね。」
と、その時僕の携帯が鳴った。
アイス「もしもs…」
米『君達!今、すぐそばの道路でAを見たんだけど、君たち五人はどこにいるんだい?』
アイス「ナイアガラの滝の近く。」
米『どうしてだい?』
カナダ「アメリカ、Aちゃんがさらわれちゃったんだよ…!人さらいに…!!」
ブチッ。
カナダが最後まで言う前に、切られた。
切られる瞬間、破壊音が聞こえたんだけど。
・
A「…。」
「ほら、飲め」
A「いりません。」
さっきから変な飲み物を勧めてきます…中身分からないから飲まない方がいいかと…。
「なんだぁ?上司の命令が聞けねえってのか?」
上司…?
ちょっと待て。
この人、私のこと知ってる…。
「A。俺たちの言うことを聞け。」
A「嫌です。私は兄さんやほかの皆さんにしか従いません。」
バギッ!!
大きな音がして、車の天井がへこんだ!?
A「え…!?」
窓の外に、にっこり笑ったアメリカさんの顔が逆さまに見える。
A「アメリカさん…!!」
「振り落とせ!!」
ここらで私も暴れ時でしょうか?
襟から短剣を抜き取り、隣に座っていた男の喉元に当てる。
A「散々バカにしてくれましたね…」
フロントガラスに見えるのは、ものすごい笑顔のアメリカさん。
米「それっ!!」
「うわぁぁあ!事故る!!」
え。
ガシャアン!
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らむ - 終わっちゃった...最後のはアイス君以外だっいい 泣けた...... (2014年8月7日 6時) (レス) id: f87b68a8a9 (このIDを非表示/違反報告)
エリーン(プロフ) - 私はアイス君一択ですけどね!(ドヤァ (2013年9月5日 21時) (レス) id: b6e8dc7225 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - あぁ〜…おわっちゃった… てか最後!俺選べねーよ(泣www (2011年4月24日 20時) (レス) id: 3ccb12a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - えぇ〜!?完結しちゃうの!?!?さみすぃ〜よ…(泣 でもしかたないか…次の北欧の話もたのしみにしとるぞ!あとちょっと!がんばれ!ふぁいとだぁ☆ (2011年4月23日 20時) (レス) id: 1bcd7c3934 (このIDを非表示/違反報告)
風音朝妃(プロフ) - ついに最終話……ホントに面白かったです!!この小説読むまでゎぜんぜん北欧とか興味なかったけど、今でゎ北欧大好きです!!!!これからも応援し続けます^^こんなに面白い小説を作ってくださりありがとうございました!!!! (2011年4月23日 11時) (レス) id: 1d053d09ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:櫻樹クレナイ