放課後の背中part5 【Satoshi】 (ページ11)

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146:聞きたいこと　ニノSide ページ11

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くそつまらない研修の帰り、一緒にいった松本と飲んでいたら
櫻井から電話が鳴った。

”聞きたいことがある”

覚悟決めたような声に、松本がいることと場所を告げた。

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二「・・・ひっどい顔だな、いつも爽やかなお前が」

潤「俺いてまずいなら、帰るけど・・・」

翔「いや、別に大丈夫」

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ため息つきながら、俺の隣に座った。

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二「で、聞きたいことってなーに」

終わりかけのタバコを消して、新しいのに火をつける。

隣の松本は、何の話なのかと少し身構えてるようだった。

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翔「Aと、大野のこと・・・教えてくんねぇかな」

二「へっ(笑)？」

翔「俺とAが付き合ってたことくらい、お前が気づいてないわけないだろ」

二「・・・の前に。付き合ってた、ってなに」

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”別れるかも”

まるでその言葉をそっとテーブルに置くように、櫻井が言った。

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電話の向こうで、Aと大野が一緒にいた気がしたと。

一番気になっているそのことを、聞く勇気がないんだ、と。

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そう一気に吐き出してから

翔「・・・お前しか聞くやついなくて。だから頼む」

と、頭を下げた。

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潤「あの・・さ。どうせならちゃんと話聞いてやりたいから確認したいんだけど。
櫻井はA先生と付き合ってて・・・別れそうなんだろ？
そうなる理由に、大野の名前は出てこなかったのかよ。でなきゃ他に誰かいるとか」

翔「大元の理由はそこじゃない・・から、多分」

潤「でも電話したとき一緒にいたんだろ？大野と」

翔「・・・・・いたよ」

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”会って考える”

そう言っていた意地っ張りのあいつが

なんとなく、一人のまんまでいる気だと頭の隅で思った。

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二「聞いていい気分にはなんないと思うけど」

俺越しに会話を続ける二人の間に、そっと言葉を滑り込ませる。

黙り込んだ櫻井が、ゆっくりタバコに火をつけて深くうなづいた。

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二「俺の話を聞いて、大野もA先生のことも責めんなよ。
それだけは守れよ」

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残りわずかなタバコに軽く舌打ちすると、松本が自分の箱を滑らせて

潤「早く聞かせろ」

えらそうに急かした。

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