43*幸せのベルが鳴る ページ43
俺は夢を見た。
今よりも広いマンションに住んでいて、今よりも沢山家具や物が置かれていた。
その中で俺と、おそらく俺のお嫁さんになる人物がいて、幸せそうに笑っていた。
「このドラマちょっとロマンチックすぎて現実味ないね」
「そうか？・・・俺たちの出会いも、結構ロマンチックだったが」
「いいや。酷い告白だったわ。付き合う時も・・・いややめようこの話」
「えーあれは俺は嬉しかったのに」
「違うからっ！元と言えば貴方が・・・」
照れ屋な妻に対して、俺は口角を上げてニマニマと笑っていた。
俺は意地悪そうな笑みで、妻に詰め寄った。
「な、もう一度あの時のセリフを言ってよ」
「何でよっ！」
「もう一度あの頃を思い出したい。あの時すっごく嬉しかったんだ。だから、」
「言ってよ××」
*
「お兄ちゃん、起きてよ。退院だよ」
夏樹が布団を叩きながら、俺を起こそうとしていた。
もっと見たかった気がする夢から引きずり降ろされ、俺は仕方なく起き上がった。
何日間もの間、この病院で入院してようやく退院となった。
事件も含めて2週間以上、仕事を休んでいることになる。
こりゃあ戻るのが大変だなって思いながら、お世話になった看護師さんたちに礼をした。
病院を出た先では塩沢と水島が出迎えてくれた。
「やっほ。退院おめでとう」
「夏樹ちゃんもおめでとう。退院祝いに焼き肉行くか」
「わーい！水島さんありがとうございます！」
「おい俺の妹をたぶらかすんじゃねぇ」
「何でまだ俺には辛辣なんだよ」
「うるせぇ」
どうやら塩沢が車を用意してくれていたので、俺らはそのまま焼き肉屋に行った。
安全運転を心がける塩沢の運転は安心して車に乗ることが出来た。
ちなみにこないだ水島の車に乗ったときは、運転が荒すぎて本当に酔った。
焼き肉屋に到着し、4人でたらふくお肉を食べまくった。
唯一酒を飲んだ水島は、酔った勢いで焼き肉奢るよ！と宣言。
しかし会計の時に見た金額で酔いが覚めたのか、恐る恐る俺に助けを求めた。
つくづく水島には呆れた。
勿論帰りの運転は、お酒を一切飲んでない塩沢だ。
*
「じゃあ、また月曜日」
家まで送ってもらい、俺と夏樹は家に入ろうとした。
その時だった。
「・・・赤坂」
私服姿の佐倉先輩が、俺の家の前にいた。
夏樹は「しばらく帰ってこなくていいよ」と言って、俺の家なのに俺を追い出した。
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ルリアイス(プロフ) - 夢魔さん» ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2020年1月11日 0時) (
レス) id: 0fcb288ad8 (このIDを非表示/違反報告)
夢魔 - 凄く面白かったです！ これからも応援してます！！ (2020年1月10日 23時) (レス) id: f6b046dcfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルリ☆アイス | 作成日時：2019年10月28日 22時
