40*暴け ページ40
「佐倉ちゃんな〜イケメンでモテてちゃらいのに仕事には熱心な俺を目の前にして一切振り向くどころが興味なしなんだもん。そりゃあいじらしくなって声かけちゃうじゃん。素っ気なくも君や山田ちゃん、塩沢君に優しいじゃん彼女。そういうの見てると好きになるじゃん」
「・・・うげぇ」
「結構俺もぐいぐいアピールしたんだけどな。赤坂君に負けないくらいに俺だって魅力あるって自覚してるよ」
「自信ありまくりじゃないですか・・・」
「そうだよ。俺はいつだって出来る男だ。じゃないと仕事も何も、大事な人すら守れない」
そうやって自信満々に言う部長は悔しくもかっこよかった。
いつもチャラそうにして女の子とばっかいる部長だが、自分の能力を信じて生きている。
そんな自信ありげな部長に、俺は何が勝てるのだろうか。
かっこよさは絶大な人気を誇る部長の方がある。
仕事面も俺は新人、部長は30歳手前にして部長の座を得ている。
運動神経・・・いやこれは社会人じゃそんなに見せ場がない。
ああ、駄目だこの人最強すぎる。
「部長。病人なんですよ。あんまり彼に無理させないでください」
「ははっ俺ら二人はライバルだからなー喧嘩なく平等に、な」
これが大人の余裕というものか、それともチャラいだけなのか。
めちゃめちゃスマートだな。
俺は嫉妬しまくっては山田先輩に泣きつく子供なんだって改めて思わされる。
「何の話ですか。ほら、さっさと帰ってください」
「何でよぉ。んじゃあ佐倉ちゃん帰ろうか。帰りはどこ寄りたい？」
「帰りません。まだ彼に話したいことがあるんです」
「・・・そっか」
部長はどこか諦めた顔をして笑った。
佐倉先輩に半ば無理矢理追い出されるように、彼はここを出た。
「幸せにな」
というメッセージを残して。
佐倉先輩は「やっとか」とため息をつきながら、これまでの状況を話し始めた。
まず俺は14日もの間、両親の元で監 禁されていたこと。
俺の両親が逮 捕されたこと。
夏樹は俺の隣のベッドにいて、尚意識は回復していること。
水島と塩沢、山田先輩や部長たちにひたすらマスコミが殺到しているが、拒否していること。
今回の件があったが、俺は会社をクビになってないということ。
全部全部、丁寧に話してくれた。
「そんなにも俺は迷惑を・・・」
「悪いのは・・・いや貴方の親にあの両親みたいないい方は良くないかしら」
「いいんですよ、別に」
41*僅かに見えた希望の光→←39*足りないものを埋め合わせ
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ルリアイス(プロフ) - 夢魔さん» ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2020年1月11日 0時) (
レス) id: 0fcb288ad8 (このIDを非表示/違反報告)
夢魔 - 凄く面白かったです！ これからも応援してます！！ (2020年1月10日 23時) (レス) id: f6b046dcfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルリ☆アイス | 作成日時：2019年10月28日 22時
