検索窓
今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:13,486 hit

26*天使は俺にファンサをしたんだよ ページ26

社交パーティーなので正装、つまりスーツで身を整えて会場に向かった。


色んな人がお洒落して談話している中、一人の天使の姿を捉えた。


言わずもがな、佐倉先輩だ。


いつもの黒髪はハープアップにまとめ、水色のミニドレスはいつもと違った雰囲気を演出している。


綺麗目女性というよりか、可愛らしい女性に変貌していて俺の心臓が持たない。


先輩は元が綺麗だから、そういう格好も似合ってる。



「いつもよりかはまともに見えるわ」


「いつもよりって!先輩は今日も美しいというか可愛いです。この世の天使です」


「こんな場所で言わないでくれる?」



司会役の人がステージに上がり「注目!」と声を上げた。



「さーてこれから毎年恒例パーティーが開催されます!今年もいろんなイベントがあるので、新入社員の子は楽しんでいって、来年に繋げて頂けたら、嬉しいです!」


「イベントって何あるんですか」


「カラオケ大会とか、男装女装コンテストとか。開催者によって毎年変わるわ」


「へぇ。先輩は出ないんですか」


「・・・いや」


「まずはカラオケ大会です!トップバッターは・・・あれ?いない?佐倉美月さーん」



what??


*


運を全部使い果たした気分でステージを見ていた。


佐倉先輩が、ステージで歌ってる。


いやアイドルかよ。いやアイドルよりも先輩の方が可愛い。


先輩はどういうわけか、部長に無理矢理カラオケ大会に参加させられたそうだった。


色々思う節があるけど、ステージで歌う先輩は大変尊いので、部長には感謝だ。



「先輩声が綺麗だな・・・」



いつも凛としていて綺麗な声だなとは思っていたが、歌まで上手いなんて。


ああペンラを持って応援するべきだった。


尊い気持ちを抑えながら先輩の歌う姿を目に焼き付けた。



「佐倉先輩って歌上手いんですね」


「そうだよ子猫ちゃん。凛としたよく通る声だなって思って参加してもらったんだよ。凄く嫌がってたけど・・・お、もしかして俺にファンサしてくれた?かぁ〜流石俺罪な男だなぁ」


「もー部長ったらぁ」



隣がうるさくて仕方ない。


部長、先輩のこの姿を見れたことには感謝しますが、同担拒否なのでその発言はやめてください。


しかも先輩は、俺にファンサしたんだし。


今手を小さく振ってくれたのは、紛れもなく俺に向けてだって解釈する。


絶対部長はあり得ない。



謎に対抗心を燃やしながら、先輩の歌う姿を眺めていた。

27*歌姫のモテ期→←25*真夜中のプリンセス



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (24 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
6人がお気に入り
設定タグ:恋愛 , オフィス   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ルリアイス(プロフ) - 夢魔さん» ありがとうございます!これからも頑張ります! (2020年1月11日 0時) (レス) id: 0fcb288ad8 (このIDを非表示/違反報告)
夢魔 - 凄く面白かったです! これからも応援してます!! (2020年1月10日 23時) (レス) id: f6b046dcfc (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ルリ☆アイス | 作成日時:2019年10月28日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。