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胃薬が二十五錠 ページ33

☆夢主が鬼化した話(胃薬が二十一錠〜二十二錠)の続き的なやつです。


「恋は盲目、って言葉を知っているかい?」

私の背後にいる鬼が愉しげに笑う。

「人も鬼も、誰かに想いを寄せると周りが見えなくなる。それってさ、凄く面白いよね」

『……。』

「でもね、もっと面白のが…''嫉妬''」

突然何を言い出すかと思えば、この鬼は嫉妬に興味があるのだそう。

すると、背後から腹部に腕を回され後ろから抱きしめられる体制になってしまった。

『離して下さい』

「ふふ…君の仲間は随分と君を大切にしているそうじゃないか。そんな大事にしている子が…こんな事をされて帰って来たらどんな反応をするんだろうね?」

『何を…っ?!』

隊服の襟をずらされ、いつもは隠れている首筋が外気に晒される。

慣れない感覚に身を震わせると、首筋にぬるりとしたものが這った。

『ひ…っ』

首筋を、舐められている。

そう悟った時にはもう遅い。

首に鋭い痛みが走った。

「…っ、ほら…くっきり付いたね」

と、愛おしそうに言い、痛みが走った部分をなぞられる。

『最悪…ッ、です…』

「俺は最高の気分だよ」

クツクツと喉を鳴らして笑う鬼に殺意が湧く。

「…あー…最初は悪戯するだけだと思ってたのになぁ…全然足りないや」

『は…?』

その時だった。

隊服の上のボタンを外され、首だけでなく肩口までもが露わになる。

『や…っ?!なにをして…ッ』

「こうするため」

一言言い放ち、私の肩に噛み付いた。

噛みちぎる程ではなく、あくまでも噛み跡がつく程度。

それでも、尖った牙が皮膚にあたり痛みがある事には変わりは無い。

それからしばらくの間、何度も肩に噛み付かれ口を離された頃には私の首と肩は赤い跡と噛み跡が沢山付いていた。

「はぁ…いいね。まるで君が俺のモノになったみたいだ」

『本当に…貴方は最低で最悪ですね』

ちら、と背後に視線を移せば、虹色の瞳が愉しげに歪められていた。

「俺の事は嫌い?」

『嫌いも何も大嫌いです』

「そっかぁ。でもさ、君の''仲間''は君の事どう思ってるんだろうね?」

『……。』

「鬼になって、鬼殺隊を逃げ出して…かつての仲間はまだ君を探していると言うのに」

この鬼…童磨の言う通りだ。

私が鬼になって、鬼舞辻に連れ去られて。

迷惑をかける訳にも行かない為、''上弦の零''としてここにいる。

…あぁ、最悪だ。

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ぷりっつ - 夢主ちゃんのスカートが膝より高い. ..ゲスメガネ呼んでこよう...チャキッ← (2021年5月9日 2時) (レス) id: 8a7ce8997d (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - 絵に一目惚れしました……!!面白い!すごい!!! (2019年11月25日 21時) (レス) id: 4b6840f9b9 (このIDを非表示/違反報告)
ガコ - この小説、すごく面白いですね! あと、33の時、すごくカゲロウテイズっていう歌に似ていますね! (2019年11月25日 0時) (レス) id: 8244513a71 (このIDを非表示/違反報告)
もやし好きのもやし(プロフ) - コメントありがとうございます!素晴らしい作品だなんて勿体無いお言葉です…!続編もよろしくお願いいたします!! (2019年10月5日 8時) (レス) id: 6a4e808260 (このIDを非表示/違反報告)
緩莓 - 本当に最高です!!!こんなに素晴らしい作品に出会えて光栄です(´;ω;`)更新お疲れ様です!続編も読みます!これからも頑張ってくださいね! (2019年10月5日 7時) (レス) id: 6806c82317 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もやし好きのもやし | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年9月7日 1時

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