27話 コンプレックス ページ30
Aside
A「ここどこなんだろう」
泣いてるのを見られたくなくて思わず飛び出して走っていると何処にいるかわからなくなってしまった。←
コブラがなんで怒ってるのか知りたくて。
私が悪かったなら謝りたくて。
でもしつこくしてしまった上にあの様子だと聞いてはいけないことを聞いてしまったようだ。
A「…はぁーー…」
完全に私が悪い。
自己嫌悪に陥って思わずため息がこぼれる。
A「謝らなきゃ…でもここどこなんだろう」
何も知らない、これが私のコンプレックスだった。
ナオミちゃんは少しずつ知って欲しいと言っていたけどもう山王に来て3ヶ月をゆうに超えるのに私は何も知らない。
SWORDのことも知らなくてWhite Rascalsに声をかけてしまった。
山王のことも知らなくて…あの写真の男の人のことも知らない。
龍也さんの事件のことだって…あやふや。
コブラに怒鳴られたことより何も知らないと言われた事のほうが何気にショックだった…
A「はぁー…………〜♪」
なんだか寂しくて悲しくて歌を歌い出す。
いつも悲しいことがあると歌を歌っていた。
A「〜♪ 〜〜♪」
お兄ちゃんは歌手になれとか言ってたな…すごい褒めてくれて…
A「〜♪………………(ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ) 」
A「そう…こんなふうに拍手して褒めてくれ…ん!?」
拍手している音が聞こえて周りをキョロキョロする。
「なかなかの歌じゃないか」
上から降ってきた声に見上げるとそこには
「お前、誰だ?」
男の人が1人……2人3人……
A「…えぇーっ」
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作者名：青葉梟 | 作成日時：2016年7月20日 15時
