番外編【祭】 ページ47
「一寸、休憩しないかい?Aちゃんは下駄だから疲れただろう?」
「確かに少し疲れました!」
「私、飲み物を買ってくるけれど、お茶で良いかい?」
「はい!ありがとうございます」
「じゃあ彼処にでも座って待っていてくれ給え」
指さされたベンチに向かう途中
___プツッ
タイミング悪く、下駄の鼻緒が切れてしまった
生憎、太宰さんはもう見えない
道の端に寄り、どうしたものかとしゃがみこむ
「どうしよう…((ボソッ」
「どうかしたんですか?お嬢さん…ってお前!!?」
この声…
「中原さん!?」
「お、おおおお前、雰囲気違ェから気づかなかったぜ!」
中原さんはワインレッド色の浴衣を着ていた
「お久しぶりです、今日は1人ですか?」
「訳あってポートマフィアの奴らとだ…。
俺が浴衣で祭りに1人で来る勇気があると思うか?」
「はい、中原さんなら!」
「お前、段々太宰に似てきたんじゃ…まぁいい……デート中に下駄の鼻緒が切れちまったってとこか?」
図星だ
「はい…」
「ほらっ、貸してみろ」
中原さんは慣れた手つきで手拭いを捻り、下駄に器用に括りつけて結んだ
「す、凄い…」
「こう見えて手先は器用なん((「ちゅーうーやー??」
太宰さんがペットボトルをふたつ持って現れた
「私の彼女に触れないでくれるかなぁ〜?
というか…私が履きなれたサンダルで来た意味が無くなるじゃあないか!」
「あ"?どういう事だ?」
「お子様にはわからないだろうねぇ〜!彼女が下駄で来る時、彼女をおぶれるように男は下駄を履かないのだよ!」
確かに太宰さんは下駄じゃない…
…というか今おぶるって!?
「誰がお子様だ!この包帯の付属品!」
「中也、下駄を履いてもその身長かい?全然足しになっていないねぇー?」
「うるせっ!邪魔者は消えりゃいいんだろ!じゃあな、ポ・ン・ツ・ク!!」
「浴衣を着てまでも帽子_君の本体帽子なのかい?さようなら、帽子の付属品さーん」
相変わらずのテンポの良い言い合いを繰り広げ、心底イライラした様子で中原さんは去っていった
「最悪だ…こんな所でまで中也に会うだなんて」
「ははは…」
なんやかんやで仲良いですよね
なんて、絶対口には出せないけど←
・・・
そしてやっと静寂が訪れた
___ドカン!
花火…!!
「綺麗……!」
太宰さんの方を見ると、ばちっと目が合った
「ほんと…綺麗だね」
52人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
UPPA24(プロフ) - ユキさん» こちらこそ読んでいただき有難うございます…!とっても嬉しいです!(><) (2019年8月3日 10時) (レス) id: e3a6099ed8 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - めっっっちゃ好きです……(´TωT`) 完結おめでとうございます!素晴らしいお話をありがとうございました…!! (2019年8月3日 2時) (レス) id: 2c5cdcc266 (このIDを非表示/違反報告)
UPPA24(プロフ) - 青空と雨さん» 読んでいただきコメントまで…!!(TT)有難うございます!至らない所ばかりですがそう言って頂けると本当に嬉しいです…!(><) (2019年8月2日 18時) (レス) id: e3a6099ed8 (このIDを非表示/違反報告)
青空と雨 - 凄く面白かったです!太宰さんの気持ちの表現の仕方とか特に…!完結、おめでとうございます! (2019年8月2日 16時) (レス) id: 523f0370de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:UPPA24 | 作成日時:2019年7月5日 16時