【文スト】(太宰治)あなたの無効化で。＊完結

氷花11 ページ13

ーー翌日


正確に言えば同じ日のAM8:00


私と太宰さんは探偵社に向かって歩いていた



どうやら太宰さんが社長、数名の社員に私の事を話しておいてくれたらしい


どうやら社長さんはふくざわ、という人で見た目がなかなか怖い人らしい。


赤の他人である私を皆さんは認めてくれるのだろうか
仲間に入れて貰えるのだろうか…




「Aちゃん、緊張しているのかい？」


左を歩いている太宰さんが聞いてくる


「わ、わかりますか…？」



「君、結構顔に出やすいからねぇ」


「そ、そんな事ないです！！」


「ふーん？
……あ、頭に天道虫がついている…ちょっと止まってくれるかい？」


「は、はい」



自分で取ろうと思ったけど、どこにいるか分からないから下手したら潰してしまうかも



太宰さんは屈んでどうやら前髪辺りいるらしい天道虫をそっと取ってくれている




…………近い。ちかいちかいちかい！





そりゃあ太宰さんの美しい顔がこんな目前にあったら緊張するワケでして
…耳が熱くなっていくのが自分でも分かる




「ﾌﾌｯ、取れたよ」



小さな虫が空に羽ばたいて行った


と、同時






＿＿＿ﾄﾞｶﾝｯｯｯ!!!!!





＿＿私達の目的地から炎が上がった

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