３３ ページ35
空になった茶碗を見つめて、考える。
どうしたら、変われるかなって。
変わりたくないけど変わるしかない。
そう考えていたけれど。
今は何だか、少し、違う。
高杉に近付きたい。
普通に、暮らしたい。
人目を恐れずに、兄さんとか友達と、休日に出掛けたりしたい。
高杉「俺が手伝ってやる。だから、何も隠すな。」
高杉が真っ直ぐと私の目を見る。
本当に高杉は眩しい。
A「ありがとう。」
全部は話せないけど、高杉ならきっと、変らないで居てくれる。
そう、信じてる。
高杉「取り敢えず、髪の色は元に戻せ。それと、カラコンも禁止だ。」
結構強引なやり方をされている気がするけど。
高杉くらいじゃないと、私は前に進めないんだと思う。
A「...わかった。でも、銀に染め直すのは大変だから、今の色が落ちるのを待つかたちでいい？」
いきなり銀髪になってたら、また浮くのは目に見えてる。
だったら、染め直さないと言う方法で少しずつ私の本来の髪色に慣れて貰おう。
高杉「あぁ、やり方はお前の好きなようにしろ。」
カラコンを止めるにもコンタクトレンズ買ってこないといけないな。
裸眼だと信号の色すら判断が難しいのだ。
A「大丈夫、かな...」
急に不安になってくる。
すると、高杉は探りながら、私の手を自分の手で包み込んだ。
高杉「大丈夫だ。何があってもお前の事は俺が守ってやる。」
高杉に触れられると、震えは止まった。
怖い筈の男の人の手が。
高杉のだと逆の効果をもたらしてくれる。
A「高杉はズルいよ...本当に...ズルい...」
こんな風に優しくされたら、もっと、貴方を好きになってしまう。
諦めなきゃって思っていたのに。
高杉「そうだな、俺はズルいんだ。」
柄にもなく高杉は優しく微笑む。
悪人顔のクセに。
A「...話すよ。私がこんな風になった理由。」
私に協力してくれようとしているのに、何も教えないのは駄目だよね。
こんなに真剣に私の事を考えてくれている彼だ。
きっと、大丈夫。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 95人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆじゅ(*^^*) - すごい感動しました！！！！頑張ってください！！！！(´；ω；`) (2018年8月10日 13時) (
レス) id: b28f7c5037 (このIDを非表示/違反報告)
明日花 - とても面白いです。続き楽しみにしてます。 (2017年11月5日 20時) (レス) id: dffcc64210 (このIDを非表示/違反報告)
じゅじゅ(プロフ) - 同性だが、女怖えぇ(；´Д｀)土方朱璃ｻﾝも主人公も頑張れ!続き楽しみにしてます(*'▽'*) (2017年10月7日 22時) (レス) id: 717e2909d4 (このIDを非表示/違反報告)
ｋｕｒｏ - 面白いです！続き楽しみにしてます！ (2017年9月28日 2時) (レス) id: 6c3a526fbd (このIDを非表示/違反報告)
*Sumire* - 凄い面白いです！続き楽しみにしているので、頑張ってください! (2017年3月6日 22時) (レス) id: dcc2e7e9e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：土方朱璃 | 作成日時：2016年7月29日 3時
