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A「それじゃあ、私は先に出るから。」


朝食も食べ終えて、準備も整え、鞄を肩に掛ける。


高杉「ついでだ学校まで送ってってやる。」


高杉も朝食の後片付けをすると私に言った。


登校は流石にマズい。


A「いや、いいよ。自分で電車で行く。それじゃあ兄さんお先に行って来ます。」


少し言い方が尖ってしまったと、言った後に思った。


銀八「おう、気を付けて行けよ。」


私の心情など一切知らないように兄さんは私を見送った。


予備の充電器で充電したからスマホはばっちり。


A「後は、電車に乗れれば大丈夫だろう。」


人の話し声が気になるからイヤホンで音楽を聴く。


クラシック調の静かな落ち着いた音楽。


A「...はぁ。」


高杉と会った事で忘れていた。


学校に私の居場所は無いんだ。


何をこんなに楽しく向っていたのだろう。


A「あ、弁当...忘れた。」


まぁいいか。


取り敢えず行きたくないが、学校に行こう。


売店で何か買えばいいだろうし。


行きたくないな、学校。


A「...こんな道中で発作は勘弁だね。」


憂鬱な気分を何とかすれば重い気持ちもどうにかなるだろう。


目の端に私をみている人が見えるが、そんなの勘違いだ、誰も私を見ていない。


音楽の隙間隙間で話し声も聞こえて来る。


駄目だ、走ろう。


このままじゃ、人の視線に押し潰されそうだ。


そして私は駅まで全力疾走した。


電車に乗ってる間も降りてからも、視線の圧迫感はあった。


気にするなと自分に言い聞かせれば言い聞かせる程、圧迫されて行く。


A「はぁっはぁっ...ゲホッ...」


息が苦しい。


走ったからではない、視線に絞め殺されそうな感覚。


学校に着いたら、今度は登校中の生徒の視線が突き刺さる。


A「ゲホッ...ゲホッ...」


あと少しだけ。


保健室まで耐えなきゃ。


視界が揺らぐ、意識が遠くなっていく。


保健室に身体を引き摺って入る。


A「_______」


息ができない。


吸ってるのか吐いてるのかもわからない。


震える手で薬を取り出す。


制御が利かない手で薬を口に運ぶが、それを呑み込む前に私の意識は途切れた。

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ゆじゅ(*^^*) - すごい感動しました!!!!頑張ってください!!!!(´;ω;`) (2018年8月10日 13時) (レス) id: b28f7c5037 (このIDを非表示/違反報告)
明日花 - とても面白いです。続き楽しみにしてます。 (2017年11月5日 20時) (レス) id: dffcc64210 (このIDを非表示/違反報告)
じゅじゅ(プロフ) - 同性だが、女怖えぇ(;´Д`)土方朱璃サンも主人公も頑張れ!続き楽しみにしてます(*'▽'*) (2017年10月7日 22時) (レス) id: 717e2909d4 (このIDを非表示/違反報告)
kuro - 面白いです!続き楽しみにしてます! (2017年9月28日 2時) (レス) id: 6c3a526fbd (このIDを非表示/違反報告)
*Sumire* - 凄い面白いです!続き楽しみにしているので、頑張ってください! (2017年3月6日 22時) (レス) id: dcc2e7e9e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:土方朱璃 | 作成日時:2016年7月29日 3時

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