想っていても。 (ページ8)

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「ん…」

目を開けると、眩しいほどの白い部屋。

保健室…？

てかいま何時！

シャッ !!

ベッド横のカーテンを素早く開けたとき。

.

藤ヶ谷「おはよう、起きた？」

「……え？」

なんで先生がいるの…。

しかもメガネかけてるし、

やっぱり無理、苦手だこのタイプ…

藤ヶ谷「ポカーンて顔してるけど？笑

まぁその様子じゃ大丈夫だな、

梶原倒れたの覚えてないのか？」

えっと…

あ、そうだった、

「…覚えてます、それで先生が駆けつけてくれて…

ズキっ!!!!

「いっ…」

藤ヶ谷「おい、無理するなよ、大丈夫か？」

「大丈夫です…」

ほら、って差し出されたイスに腰掛けると、

まるで保健室の全部を把握しているみたいに

すばやく動いていく先生

あっという間に、私の前に

お茶の入ったコップが置かれて、

先生はまたパソコンと向き合い始めた。

「ありがとうございます。

…先生って紳士とか言われたりします？」

私の質問に対してん？ってメガネを外す。

本当、すごく綺麗な顔。

これがイケメンっていうんだよなぁ。

…まぁ私は好きになれないんだけれども。

藤ヶ谷「結構言われるけど、自分じゃわかんない

な。昔から父親に、女性には優しくしろって

言われてたから。」

「へぇ、お父さんいい人っぽそう…。」

私の独り言で会話が終わって、

シーンとなる保健室。

その静かな空気を破ったのは、先生だった。

.

藤ヶ谷「どうした？さっき。なんかあったのか？」

ドクッ_____。

あぁ、またこの感覚。

息が苦しくてたまらない。

藤ヶ谷「...言いたくなかったならごめん。

すげー苦しそうにしてたし…

「言えますよ、大丈夫です。」

とっさに出た言葉。

こんな話、昨日来た先生に言うことじゃないのに…

なんで言えるなんて言ったのか、

先生の顔を見ると、なぜか話そうって思ってしまっ

ていた。

先生の顔をもう一度見ると、優しげな雰囲気で、

じっと、私が話すのを待ってくれている。

あぁ、もう言うしかないよね…

「先生、私ね…

私が口を開くと同時に、先生も体制を整え始めた。