転生したけど今後が不安でヤバい 3 (ページ47)

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夜行性ページ47

Aside

『…………』

？？「そろそろ寝ないと体調崩すぞ？」

『…』

背後から声をかけてきたが
もう驚かない。

今私の斜め横に音駒ジャージを着た人が
いる。

『…猫は夜行性だな。』(小声)

夜久「音駒だから猫ってか？面白いなお前！」
『…』
たぶん、この人地獄耳。

黒尾さんは、
この『音駒は猫』というのは
面白くないって言ってた。

見た目も、黒尾さんとまるで真反対

『…音駒の、リベロさんですよね』
夜久「おう！夜久衛助だ、よろしくな」

あのモテる夜久さんか。

ってかあれ、もりすけって読むんだ。

武田先生の名前名簿には
漢字で書いてあったから、
えいすけかと思った。

守りの音駒で、
防“衛”して“助”ける

ぴったりの名前だなって思って、
結構印象的で頭に残っていた名前。

『…学生コーチの蒼亥です。』
『夜久…先輩…？』
夜久「あれ、同い年じゃない？」

『私、高１です。ややこしくてすみません。』
夜久「ゑ」

やはり、私老けてるのでは…？

夜久「ごっ…ごめんな！なんか雰囲気が大人びてて、3年生かと…」

たぶん、褒められてるよね。

『あははよく言われます。』

褒められたのを否定しないのが
私のスタイルです。

『…夜久先輩、寝ないんですか？』
夜久「俺は便所で起きたのと気晴らし。」

夜久「お前は？」
『ちょっと目が覚めたので、眠くなるまで気分転換を求めてここに来ました。』
夜久「なるほどな」

夜久「ま、俺は寝るけど蒼亥も早く寝ろよ」
『はい、あざす』

こうして夜久先輩は去っていった。

『…………』
私も寝ようかな。もう寝れるかな。
もう夜中の1時である。

『……元の世界に戻れたら…いいのに…。』
唐突にそんなことを思った。

別に…この世界が苦ってわけでは無い。

けど…
この世界には、いい人しかいない
というのが、しんどい。

世に出回るキャラクターというのは、
確立的に善と悪に別れる。

スポーツマンガ、
しかもハイキュー!!となると、
大抵、善に当てはまる人しかいないだろう。

その事実が、私にはしんどかった。
もし私が、転生者が、異人として
当てはまるなら…

たぶん、私は悪の方だと、思う。

しかも、
転生した身体の中にいた子を殺している。確実に。

となると、
スポーツマンガなら、
いつかその悪を追い出そうとするだろう。

ということは、

私は、どこかの場面でこの世界から
追い出される可能性が高い。