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デジャブ・・・からの10 ページ10

安室も梓もクスクスと笑っているところで、Aは「ん?」と首を傾げた。
Aの様子に珍しく・・・ほんとに珍しく気づいた安室が「どうしましたか?」と尋ねた。

「そういえば、落し物は拾ったわ」

――いつだったか・・・2週間くらい前の事だったか?もう忘れたな。

一気に緊張した空気になる。
いつ、どこで、何を拾ったかと質問攻めだ。
言葉遊びゲームのような質問に一瞬笑いそうになったが、真剣な2人に笑いを堪える。

「え〜・・2週間くらい前?だったかな?買い物帰りに曲がり角で男性にぶつかった時に相手の荷物が散らばったから拾うのを手伝ったんですけど、その人が去った後、ペンが落ちていたからそれを拾いました。コンビニで売っているペンだからどこにでもあるし、そんな凄いものを拾ってないですよ」

そんなどこにでもあるペンを拾ったくらいで事件に巻き込まれるとか・・と思って思い出す。
ここはコナンの世界だ。しかも今はコナン本人が目の前にいらっしゃる。
物凄くありうる話だ。
もしかして、自分で気づかないうちにフラグを拾ってしまったのか!?と絶望した。
これまで散々面倒ごとに巻き込まれないようにとフラグっぽいものにはかかわらないようにしていたのに〜!!と内心憤慨する。
事件絡みだからポアロ内でも安室と会話ができているんだと、ここで初めて知った。
いつもなら仕事中は会話ができないのにおかしいと思った。

頭の中で悶々と考えていたら「その拾ったものって今どこにあります?」と安室が聞いてきたので、エプロンのポケットからボールペンを安室に差し出した。

「へ?」

間抜けな声が聞こえたなと思って顔を上げると、そんなところから出してくるとは思わなかったのだろう。安室もコナンも梓も目が点になっていた。
コンビニで売ってるボールペンって意外と使いやすいよね。
拾ったはいいがぶつかった相手には会えていないし、顔忘れたしでそのままAの私物になっていた。

「・・・何ですか」

間抜けな顔をしている3人をジト目で見る。

「いえ・・まさか、そんなところから出てくるとは思わなくて・・」

安室の言葉に頷くコナンと梓。

「仕方ないじゃないですか。最初は次会った時にでも返そうと思ったんですけど、中々会えないですし、顔忘れましたし・・もったいないので使っていたんです」

予想外なことをしてくるAに「本当にあなたって人は・・」と苦笑した。

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9Sに殺されたいロリコン - 主ちゃんって…美少女なんですかね? (2019年9月7日 13時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
うさまろ(o^^o)(プロフ) - 続きがとても気になる作品です。更新頑張ってください! (2019年6月9日 11時) (レス) id: 710cd8956c (このIDを非表示/違反報告)
丸井(プロフ) - フラグ…フラグだ!!逃げて主人公ちゃん! (2019年6月6日 22時) (レス) id: 08724b31ed (このIDを非表示/違反報告)
- 梓ちゃん良かったね!続き楽しみにしてます! (2019年6月6日 14時) (レス) id: 3bc0209618 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - とっても面白いです★続き楽しみにしてます。お身体に気を付けて更新頑張ってください! (2019年6月1日 4時) (レス) id: a6e5e5f5e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫暗 | 作成日時:2019年5月21日 16時

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